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» 2019年08月22日 07時00分 公開

これからのAIの話をしよう(AI対談編):日本と中国、AIで明暗分かれる理由は メルカリ×マスクド・アナライズ対談 (4/4)

[松本健太郎,ITmedia]
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マスクド:やっぱり社内コミュニティや情報を共有し合う環境は大事だと思いますね。前の会社は一応AIベンチャーなのですが、社内では情報発信や共有が盛んでなく、課題に感じていました。情報共有の環境があると「やばい俺も勉強やらなきゃ」「良いネタを仕入れないと」と思えますし。周りがやらないと、自分も「まぁいいや」と妥協してしまいます。

――メルカリの社員の方は勉強会を主催したり、ブログを書いたり、学ぶことに熱心な方が多い印象があります。

濱田:AIチームの中には、論文を書こうとモチベーション高くやっている人たちもいますね。業務をやりながら、寝る時間も惜しんで。

マスクド:メルカリの方はブログ、SNS、勉強会で情報発信している人がすごく多いイメージです。僕もAI関連の勉強会などに行きますが、良く目にしますね。

日本がAIで盛り上がるには?

――孫さんは「日本国内のAI企業が少な過ぎる」と発言されました。確かに、どちらかといえば大企業やSIerが「手段としてのAI」を提示していて、AIをサービスの主軸に組み込んだ企業は少ない印象を受けています。濱田さんは「もっとこうすれば盛り上がるのに」と感じることはありますか。

濱田:孫さんは、うまくいっている事例としてOYO(インド発のホテルチェーン)を紹介していました。出店を決めるための意思決定を5日以内にするためにAIを使うのは、良い事例だと思います。AIを使うとなると、どうしても技術の話になりがちでしょう。

マスクド:今までのレガシーな意思決定だと、どこに出店するか決めるためにいろいろなデータを集めて、エリアマネージャーみたいな人が議論しますよね。

濱田:そういうのを全てAIに落とし込んでいるんです。OYOでうまくいっている仕組みは、カフェやコンビニの出店にも応用できるはずです。AIを使ってコンビニの出店場所を決めれば、今までよりもっとうまい打ち手が出せるかもしれない。そういう事例が国内で出てくると、世間は「おや?」ってなると思いますよ。

マスクド:前の会社でも「日本国内の成功事例を出してくれ」とよく言われましたし、安心するんでしょうね。

濱田:海外に目を向ければOYOなどの事例が既に出ているので、他の業界に転用できないかと考える感度の高い人が出てくるでしょうね。そうなると、もっと盛り上がっていくと思います。

(後編に続く)

著者プロフィール:松本健太郎

株式会社デコム R&D部門マネージャー。 セイバーメトリクスなどのスポーツ分析は評判が高く、NHKに出演した経験もある。他にも政治、経済、文化などさまざまなデータをデジタル化し、分析・予測することを得意とする。 本業はインサイトを発見するためのデータアナリティクス手法を開発すること。

著者連絡先はこちら→kentaro.matsumoto@decom.org


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