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「ドコモショップ、解約だと来店予約できない」報道 ドコモが「一部店舗で事実」と認め是正

» 2019年09月03日 11時41分 公開
[岡田有花ITmedia]

 「ドコモショップのオンライン来店予約システムで、『新規契約』を選ぶと予約枠が多数表示されるのに、『解約』を選ぶと予約枠がほとんどなくなる」――8月上旬、こんな内容の記事がネットメディアに掲載され、「ドコモは解約されたくないから、解約の来店受け付けを避けているのか」などと憶測を呼んだ。

 ITmedia NEWS編集部がNTTドコモに問い合わせたところ、ドコモショップの一部店舗(全国2300店舗のうち4%)で、解約の来店予約が取りづらい状態だったことを認めた。ドコモから指示や推奨はしておらず、店舗の判断で行っていたとしている。ドコモはこれを「適正ではない」と判断し、ショップに対して是正を指示したという。

画像 来店予約画面の例

 ドコモショップは、Webサイトから店舗を指定して来店予約すれば、予約の時間に優先的に案内してもらえる。来店予約サイトでは、店舗を指定し、来店の目的を「新規申込」や「ドコモ光受付」「解約」といったメニューから選んだ上で、来店したい時間を指定して予約できる。

 だが、「来店予約で『新規契約』や『ドコモ光受付』を選ぶと予約枠が多数表示されるのに、『解約』を選ぶと予約枠がほとんどなくなる」と指摘する記事が8月11日、ネットメディアに掲載され、ユーザーの間で話題に。解約には来店が必須のため「ドコモが解約を避けるために、解約の来店予約を取りづらくしているのでは」といった憶測も呼んだ。

 ドコモによると、来店予約システムで「解約」を選んだ際、一部店舗で、予約を受け付けづらくなっていたことは事実という。来店予約システムでは、メニューによって店舗ごとに所要時間を設定できるが、解約にかかる時間を、新規契約など購入を伴うオーダーより長く設定していたことが原因。該当の店舗は、ドコモショップ全体の4%だったという。

 ドコモによると、一般的な解約手続きは、購入を伴うオーダーよりは長くはかからないという。このため、店舗が何らかの理由で、解約を伴う来店予約を避けようと、解約にかかる時間を長く設定していたとみられる。理由として考えられることをドコモに問うたところ、「あくまで推測だが、店舗が売り上げを伸ばしたかったと思われる」とのことだった。また、店舗が解約を受け付けるとペナルティが付く、などといったことも「ない」としている。

 ドコモはこの問題を、8月11日に掲載されたネットメディアの記事によって13日に認識。19日にドコモショップを管理する支社に情報共有し、該当店舗に注意喚起したという。また、9月2日には、来店予約の所要時間に関するガイドラインを定め、支社からのチェック体制を築くなど、再発防止に努めているという。

【更新:2019年9月3日午後2時 ドコモへの追加取材に基づき、記事に一部、追記しました。】

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