「insta 360 GO」である。
「insta 360 GOって面白いわ」「え、365?一周を超えてない?」「いや違う。360 ゴーだってば」「それだったら1年じゃん」「いやinsta365じゃなくて……」
というわけで「さんびゃくろくじゅう ごー」じゃなくて「さんろくまる ごー」と呼ぶのが誤解されなくてよいかと思う今日この頃なんだけど、それはそれとして、insta 360 GOである。
親指サイズで重さは20グラム。とにかくめちゃ小さいカメラだ。
指でつまめるウェアラブルアクションカメラ……なのだが、いろいろと常識外れなのである。普通のアクションカメラと思ってはいけない。すごいのは20グラムってことよりも、20グラムならではの撮り方、編集の仕方、見せ方を盛り込んできたことなのだ。
insta 360 GOが一番常識外れなのは「どう持って撮ってもちゃんと普通の16:9のフルHD動画が撮れる」こと。
どういうことなのか、次の動画をどうぞ。
insta 360 GOを手にもって走ってくる電車を撮っている図だが、録りながらカメラを回転させてみたのである。
で、このときに録れた動画がこれだ。
カメラを回してるのに、撮れた動画はずっと正位置のまま。
最初、これどっちの向きで持つのが正しいの? と思ったんだけど「どう持っても正しい」が正解だったのだ。
中のイメージセンサーが動きに応じて回転している、のではなく、実はこのカメラ、魚眼レンズを持っており、上下左右の広い範囲を常に記録しているのである。
そこから16:9の横長部分を切りだしてるから、カメラが縦だろうが横だろうが斜めだろうが関係なく、ただ内蔵のジャイロセンサーに従って天地が正しくなるのだ。
実際に撮影された動画ファイルは2720×2720ピクセル(カメラを固定してタイムラプス撮影した時は3040×3040ピクセルになる)。ここから1920×1080ピクセルのフルHD映像を切り出しているわけである。だからファイルサイズもでかい。
実際には最終的に出力した画角より広い範囲のデータを持っているわけで、同じデータから「縦位置」の動画や「正方形」の動画も作り出せるのである。
で、それを実現するのが「FlowState手ブレ補正」機能。これをオフにしてみると、回転やブレを補正しない素の動画を見ることができる。
それがこれ。
普通に撮るとこうなっちゃうような撮り方でもFlowState手ブレ補正のおかげで。
だから、どう撮っても自由なのである。
さっき「どう持っても正しい」と書いたけど、より厳密にいえば、レンズを上にして縦位置に持つのが正しい。カメラとしてはそう作られている。
カメラをどの向きでどう持って撮ってもちゃんと正位置になる……つまり装着場所にまったく気を使わなくていいし手ブレも気にしなくてOKって理由が分かってもらえたかと思う。
ではそれを使って楽しもう、というわけだが、何しろ20グラムの極小カメラであるからして、クセは強く、基本的な作業のフローを理解しないでいきなり使おうとすると、「あれあれ?」となる。というかわたしはなった。
その辺を知った上で、付属するいろんなアイテムを駆使して、カメラをいろんなとこに装着して好き放題遊ぶのである。
製品のキモになるのは、カメラ本体とカメラの充電器兼クレードル兼ケース。
カメラが小さくて軽いぶん、搭載バッテリーも小さくて容量も少ないが、このケースにセットすると追加で充電してくれる。また、カメラの充電やスマートフォンへの転送はカメラを通じて行う。
なんかカメラがメンテナンスカプセルに横たわってるみたいとか、キリコがPSを見つけた瞬間、とか(iPhone 11 Proのせいで頭の中がボトムズ)そんなこと思ったりするわけだが、ケースにカメラをセットする時は向きに気を付けること。
カメラの裏側にある端子とケース内の端子を合わせないとだめ。
逆向きでもセットできちゃうのだ。最初、逆にセットしちゃって、うまくいかないーと焦ったのはわたしです。
で、下部についてるゴムを外すとLightning端子が出てくるので、iPhoneで使う場合はこれを直結する。
このLightning端子の長さがギリギリなので、iPhoneをケースに入れていると、ケース次第では奥まで差し込めず認識してくれない(これもハマった)。
そういうときはケースを外すべし。
充電は側面のmicroUSB端子経由で適当なUSB電源アダプタやモバイルバッテリーにつなぐのが簡単。Android機とつなぐときもこの端子を利用する。
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