iPhone 11 ProとiPhone XSを同時に撮影したときに驚いたのは、逆光時の動画性能の向上だ。実は、露出のために最終アウトプットの倍のフレームレートで同時に撮影し、合成している。冒頭でおさらいしたように、4K 60fpsが最大フレームレートになっているが、60fpsで撮影している時に同時に120fpsでも撮影されていて、A13 Bionicチップのおかげで最終アウトプットの動画を高速で合成しレンダリングしている。
ぜひ比較動画をご覧いただきたいが、夕方の車内で人物を撮影したとき、外が明るく車内が暗いため、かなり逆光になりがちだ。iPhone 11 Proでは背景のディテールをキープしながら、人物もしっかり映っている。
FiLMiC Proというサードパーティー製アプリを使い、インカメラを含む4カメラを同時に確認でき、うち2カメまでを最大4Kで録画できる機能が9月に行われたApple Special Eventで話題を呼んだ。
記事執筆時点でまだこの機能は使えず、年末くらいにアプリのアップデートがある予定だ。
動画録画中に、ズームをすると音が大きく聞こえ、音もズームしたようにできる機能が新しく加わった。これは、搭載されている2つのマイクを使い処理している。
普通の動画は4K60fpsまで、スローモーションは1080p 120fpsまで撮影可能。矢印アイコンから広角な23mmにマニュアルで切り替えることもできるが、デフォルトでは30mmの画角になっている。縦持ちから横持ちに変えると、自動的に広角になるのも、複数人で自撮りする時に便利な気の利く機能だ。
26mmの広角カメラと52mmの望遠カメラでポートレートが撮れるようになった。これまでのポートレートモードでは、少し離れたところから撮影しないと発動しなかったため構図が限られてしまっていたが、広角でもできるようになったので表現の幅が広がりそうだ。
インカメラでもポートレートモードを使うことができ、F値を変更したり、ライティングの種類を変更することができる。
サードパーティー製アプリを使わなくても、iOSの写真アプリで基本的な編集を写真・動画ともにできるようになった。特に動画の編集には今まで別アプリを使ってクロップしていた方も多いのではないだろうか。動画の回転や水平調整までできるので、ちょっとした修正はiOSだけで完結しそうだ。
以上、9つの点を意識してiPhone 11 Proのカメラを使い、たくさんの思い出や作品が生まれますように。詳細な解説や作例は、次の動画もぜひご覧いただきたい。
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