米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンスタイン長官は10月10日(現地時間)、米SpaceXを訪問し、同社のイーロン・マスクCEOと開いた記者会見で、2020年初頭には「Crew Draon」で宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に輸送する計画だと語った。
ブライデンスタイン氏は「来年初頭には、米国製ロケットで米国の宇宙飛行士を打ち上げる準備が整うと確信している」と語った。マスク氏は「NASAとの提携を大変光栄に思っている」と語った。
SpaceXの宇宙船での宇宙飛行士打ち上げ契約は、2015年11月に締結された。その段階では2017年に実施される予定だったが、まだ実現していない。
今年3月の無人テストではISSとのドッキング後の地球への帰還に成功したが、4月にこの宇宙船が試験中に爆発し、人間が乗ってのテストは延期されている。ブライデンスタイン氏は、予期せぬ問題が発生した場合は延期する可能性があるとも語った。
マスク氏が9月末に別のプロジェクト「Starship」の飛行計画を発表した際、ブライデンスタイン氏は「Starshipの発表は楽しみだが、NASAのプロジェクトのスケジュールは何年も遅れている。NASAは、米国民が税金で出資しているプロジェクトにも同じレベルの情熱を注いでくれることを期待している」とツイートし、間接的に苦言を呈していたが、10日の会見は和やかに行われた。
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