NTTドコモと東京海上日動火災保険は10月11日、AIを活用して保険商品を提案するサービス「AIほけん」を12月にリリースすると発表した。「dアカウント」を持つ顧客が2〜5問の質問に答えると、dアカウントにひもづいた家族構成や居住エリアなどのデータと合わせてAIが分析し、損害賠償保険やがん保険など8種の商品の中から個々人に合ったものを提案する。
ドコモが新設した、キャッシュレス決済サービスが不正利用された場合などに最大100万円を補償する「ネットトラブル安心サポート」(月額500円、12月開始予定)も対象商品に含まれる。保険商品の多様化が進んだことを踏まえ、「自分に合った商品が分からない」と悩む消費者をサポートする狙い。
利用者がサービスサイトにアクセスし、趣味や「大切にしていること」などの質問に答えると、AIが回答内容とドコモが持つ個人情報を分析し、生活スタイルを推定。損害賠償保険、けがの保険、持ち物保険、ゴルフ保険、レスキュー保険、がん保険、介護保険、ネットトラブル安心サポート――の中から、最適なプランの組み合わせと月額料金を表示する。
分析結果画面では、「けが」「がん」「損害賠償」などの項目からなる6角形のレーダーチャートを用いてリスクの度合いを可視化する。利用者は、左右にスライドできるバーを操作して月額料金と補償の充実度を調整できる。補償内容に納得した場合は「このプランで申し込む」と書かれたアイコンをクリックすると契約を結べる。
利用には、個人情報の利用ポリシーへの同意と、dアカウントの作成が必要。両条件を満たせば、ドコモとの回線契約がなくても利用できる。ドコモユーザーは、月々の保険料と携帯料金を合算して支払える。
ドコモの吉澤和弘社長は記者発表会で、「AIによる分析は申し込み後も継続し、(就職・結婚・出産といった)ライフステージの変化に合わせて補償内容の見直しを提案する。今後も顧客のライフスタイルに寄り添っていきたい」と説明。「キャッシュレス決済が急成長しているが、(ネットトラブル安心サポートによって)安心してモバイルを楽しんでいただきたい」と語った。
東京海上日動の広瀬伸一社長は「ドコモが持つテクノロジーと、当社が持つ保険に関するノウハウを組み合わせ、必要な時に、必要な補償を、必要な期間だけ提供していきたい」と意気込んだ。
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