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» 2019年10月31日 08時00分 公開

スマートモビリティーで激変する乗り物と移動のかたち:「フェス化」で激変する東京モーターショーのかたち (1/3)

東京モーターショーを見守ってきた筆者が気づいた「変化」とは?

[野間恒毅,ITmedia]

 隔年で開催されている東京モーターショー、今年は東京オリンピック・パラリンピック開催直前のためお台場地区で開発工事が行われており会場の規模・配置が影響を受けている。また、自動車業界の世界的変革期ということで「モーターショー」そのものの存在意義も問われている。

著者プロフィール

野間恒毅(ノマツネタケ):ブロガー&ライター、ライダー&ドライバー。ソニーでVAIO用ソフト、VR、ネットサービスを企画開発。ニューヨーク大学留学でIoTを学んだ後、ブログソフト会社に転職。その後起業しWebシステム、スマートフォンアプリ開発を手掛ける。現在自動操船ヨットのスタートアップを立ち上げ、漁業のスマート化に取り組む。

トーンダウンした自動運転と加速する電動化

 前々回、4年前に開催されたモーターショーの目玉は「自動運転」であった。各メーカーはもちろん、部品メーカーまでこぞって開発中の自動運転技術を披露し、2020年のオリンピックイヤーには自動運転車を市販すると息巻いていた。オリンピックの前年となる今年、2019年には当然その市販車がお披露目されるかと思いきや、全くその気配がない。

 いわゆるマイカーとして購入可能な乗用車の自動運転技術としては、9月に発売された日産スカイラインにプロパイロット2.0が搭載され、初めて高速道路の手放し運転、追い越しが可能となった。しかし日産ブースでスカイラインは展示はされるものの、檀上で披露されているのはSUVと軽自動車規格のEV(電気自動車)コンセプトである。

photo ニッサンIMk 写真提供:日産自動車

 トヨタブースでは市販車の展示がなく、全てコンセプトのみ。水素自動車であるMIRAIの次期型コンセプトや、トヨタでは珍しいピュアEVとなる二人乗り小型EVは、今回会場がお台場地区全体に広がったため、青海のトヨタショールーム「MEGAWEB」を会場として展示されている。

photo トヨタEV 写真撮影:筆者

 マツダは経営資源の選択と集中からガソリンエンジンの効率化を図るとしていたが、今回ピュアEVの「MX-30」を公開、来年発売予定である。

photo MAZDA MX-30 写真撮影:筆者

 またホンダでもヨーロッパで発売予定であったピュアEVの「e-Honda」を来年に国内販売を始めると発表、檀上隣では同じく来年発売予定の新型FITを公開したが、キープコンセプトであり、テクノロジーの進化という点でのインパクト不足は否めない。

 電動化の波は二輪にも押し寄せている。ホンダは既に「PCX ELECTRIC」でEVバイクを市場投入しているが、さらにビジネス寄りのベンリィEV版を発表。ヤマハも同様に2種類のスクーターEVを発表。EVの弱点となる航続距離の影響を受けにくいシティーコミューターやビジネス用途に活路を見出す方向で共通している。

photo ヤマハE-02 写真撮影:筆者

 ベンツでも既にガソリンエンジンの新規開発は休止、経営資源をEVへ振り分けているといわれているが、これはヨーロッパを中心としてEV化の流れが加速しているという背景がある。ヨーロッパではガソリンエンジン車の販売禁止が将来に控えており、電動化は待ったなし、喫緊の問題なのである。

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