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ラズパイで撮影した写真をLINEに自動送信する名刺サイズの超小型PC「ラズパイ」で遊ぶ(第10回)(1/3 ページ)

» 2019年12月01日 07時00分 公開
[岩泉茂ITmedia]

 小さなマイクロコンピュータ「Raspberry Pi」(以下、ラズパイ)を使って、いろんなものを作ってみる本連載。これまで3回にわたって、ラズパイにカメラを接続する方法を紹介してきました。

 今回はその応用編として、撮影した画像を自分のLINEアカウント宛に自動送信させる環境の構築方法を紹介します。

 使うのは前回と同様に「Raspberry Pi Zero W」(以下、ラズパイゼロ)です。なお、現在入手できるのは「Raspberry Pi Zero WH」という名前の製品だと思いますが、「H」が付いているモデルは「最初からピンヘッダがはんだ付けされているもの」という意味です。CPUのスペックやWi-Fiを搭載している点などは変わりません。OSもRaspbian Buster Liteを使います。

 ラズパイゼロにOSをインストールしてカメラを使えるようにする方法については、第8回の記事を参考にしてください。ここからは既にOSがインストールされ、カメラが使えるようになっているものとして話を進めていきます。

LINEのトークンを取得する

 まずはラズパイゼロで撮影した画像をLINEで送る準備をしましょう。これには「LINE Notify」という公式の通知連携サービスを使います。

 LINE Notifyにアクセスして自分のLINEアカウントでログインしたら、「トークンを発行する」を選びます。ポップアップ画面が表示されるので、トークン名を入れたら「1:1でLINE Notifyから通知を受け取る」を選んで「発行する」をクリックします。

 トークンが発行されたら、必ずコピー&ペーストでメモ帳などのテキストエディタで保存してください。同じキーは2度と発行されないので、コピー&ペーストに失敗したら最初からやり直しましょう。

 コピー&ペーストしたら「閉じる」をクリックすると元の画面に戻り、連携した日付と先ほど入れたタイトル名が「連携中サービス」として一覧に表示されます。

photo まずはログインから
photo 「トークンを発行する」を選ぶ
photo 「発行する」を選ぶ
photo 「コピー」ボタンを押してトークンをコピーする。そのあとメモ帳などのテキストエディタに保存する
photo トークンが作成されるとこのようなメッセージがくる

 設定が終わったら、ラズパイからのメッセージをLINEで受信できるか、シェルスクリプトを組んでテストしてみましょう。「line_test.sh」などとファイル名を決めて標準エディタのnanoで入力します。

#!/bin/bash
#トークンを記述
token="(トークンを記述)"
#メッセージを送信
curl -X POST -H "Authorization: Bearer ${token}" -F "message = ラズパイからのメッセージ" https://notify-api.line.me/api/notify

 「"message = ラズパイからのメッセージ"」の行にある「ラズパイからのメッセージ」が送信されるメッセージとなります。ここに送りたい内容を記述してください。

 入力が終わったら以下のコマンドで「line_test.sh」を実行できるようにしてから、シェルスクリプトを動作させましょう。

$ chmod +x line_test.sh
$ ./line_test.sh

 すると「LINE Notify」グループ宛にメッセージが届きます。

photo 「LINE Notify」グループが作られ、メッセージが表示される
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