米司法省は11月29日(現地時間)、Ethereum財団のリサーチサイエンティスト、バージル・グリフィス氏(36)を逮捕したと発表した。北朝鮮に暗号通貨とブロックチェーンに関する技術アドバイスを提供したことが、米政府の国際緊急経済権限法(IEEPA)に違反するとしている。
発表文によると、グリフィス容疑者は4月ごろ、米国務省が北朝鮮への渡航許可を拒否していたにもかかわらず北朝鮮に入国し、平壌で開催されたブロックチェーンと暗号通貨に関するカンファレンスに出席してこれらの技術を使ったマネーロンダリングと制裁回避方法について議論したという。
グリフィス容疑者は米国民だが、2015年から「新たな成長にはアジアが最適」としてシンガポールに拠点を移した(同容疑者のLinkedInより)。同容疑者は4月、Facebookで北朝鮮政府から依頼されたとして「科学技術関連の専門家で、北朝鮮の平壌科学技術団地で講演したい人はお知らせください」と投稿し、複数の「友達」から危険性を指摘され、カンファレンスに参加しないよう警告されていた。グリフィス容疑者は「ご忠告ありがとう」とコメントしつつ、結局カンファレンスに参加した。
グリフィス容疑者は28日、ロサンゼルス国際空港で逮捕された。IEEPAに違反して有罪判決を受けると、最高で20年の懲役を科される。
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