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» 2019年12月05日 05時00分 公開

コンテナ、Kubernetes、サーバレスは日本にどれくらい普及した? IDCのアナリストが解説 (1/2)

コンテナ、Kubernetes、サーバレスなどの“クラウドネイティブ”な技術は、日本でどの程度普及したのか。IDC Japanがこのほど記者説明会を開催し、国内企業を調査した結果を発表した。

[周藤瞳美,ITmedia]

 さまざまな企業でデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けた取り組みが加速している現在、スピーディーな事業展開を支えるクラウドサービスは各社に欠かせない存在になりつつある。それに伴い、コンテナやサーバレスコンピューティングなどの技術を活用した“クラウドネイティブな”(=クラウド利用を念頭に置いて設計した)アプリケーションの開発・利用も活発化している。

 調査会社の米IDCの予測によると、2022年までにグローバルで新しく開発されるアプリの90%はマイクロサービスアーキテクチャを採用し、本番稼働しているアプリの35%はクラウドネイティブになる見込みだという。

photo クラウドネイティブアプリケーションの開発・利用が活発化している

 こうした潮流の中、日本市場では、コンテナやサーバレスなどの技術はどの程度企業に浸透しているのだろうか。IDC Japanがこのほど記者説明会を開催し、国内企業を調査した結果を発表した。説明会には同社の入谷光浩氏(ソフトウェア&セキュリティー リサーチマネージャー)が登壇し、分析結果を基に現状と今後の展望を解説した。

コンテナを利用する企業、その理由は

 同社が今年、国内企業468社のコンテナ利用状況を調査したところ、本番環境で利用している企業は9.2%、PoCを含む導入・構築/テスト/検証段階の企業が16.7%、将来的な使用を計画・検討している企業が11.1%だった。計約40%の企業が、コンテナの導入に対して何らかのアクションを起こしていることが分かった。

 裏を返せば、約60%の企業は使わないと判断しているわけだ。この比率は、18年の調査時から大きく変わっていないという。入谷氏は「日本では、企業がコンテナの導入を考えるフェーズは終わり、利用を決めた企業と、使わないことを決めた企業がはっきり分かれた状況だ」と説明した。

photo IDC Japanの入谷光浩氏

 今後の見通しについては、「現状では、先進的な技術を取り入れている企業がアーリーアダプターとしてコンテナを導入しているケースが多い。20年ごろからは、導入準備を行っている企業が本番環境で利用するようになり、本格的な普及期に入っていくものとみている」(入谷氏)と述べた。

 では、コンテナを使うと決めた企業は、どのようなメリットを感じているのだろうか。IDC Japanが「本番環境で使用中」「導入・構築/テスト/検証段階」とした企業121社に調査したところ、「インフラの使用効率向上とコスト削減」(34.7%)が最も高い割合を占めた。

 その他、「開発者の生産性向上」「アプリ自体の信頼性・運用効率の向上」「リリーススピードの向上」――などがコンテナ導入の大きな要因になっていた。

 「モバイルアプリケーションは、VMware、Hyper-Vなどの仮想化基盤を用いた環境は必要としないため、コンテナを活用して1つのインフラの中でより多くのアプリを動かすという発想になってきている」(入谷氏)

 コンテナ導入が進んでいる業界は、SIerなどIT業界の他、金融業界も該当するという。この理由について入谷氏は「DXの波の中で、バンキング、ペイメント、保険の契約など金融サービスがモバイル化に突き進む中、サービスの開発のスピード・運用効率を高めるためだろう」との見方を示した。

photo 金融・IT業界でコンテナの導入が進んでいる
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