Googleは12月10日(現地時間)、Webブラウザ安定版のアップデートとなる「Chrome 79」(バージョン79.0.3945.79)をWindows、Mac、Linux向けに公開した。数日かけてローリングアウトしていく。Android版は数週間かかる見込み。
パスワード保護、フィッシング対策、使わないタブの再読み込み停止機能、複数のアカウント同期ユーザー向けUI改善、多数の脆弱性修正などが行われた。
2月に拡張機能としてリリースし、10月にGoogleアカウントの機能として組み込んだ「Password Checkup」をChromeに統合した(ローリングアウト中)。
この機能は、オンラインで漏えいしたパスワードを使っているWebサイトをユーザーに通知し、パスワードを変更するよう促すというものだ。
この機能をChromeで有効にするには、ChromeブラウザにGoogleアカウントでログインし、[設定]→[自動設定]→[パスワード]に新たに追加される「Check password safety(パスワードの安全性をチェックする)」という項目を有効にする。
Chromeでは「セーフブラウジング」リストを定期的に参照することで、悪意のあるWebサイトにユーザーがアクセスしようとすると警告する機能があるが、参照するタイミングが30分ごとで、その間隔の間にリスクにさらされる危険があった。
これを、アクセスするWebサイトのURLをGoogleのセーフブラウジングサーバに送信するようにオプションで設定することで、リアルタイムのリストを参照できるようになる。
[設定]→[同期とGoogleサービス]の「他のGoogleサービス」の「セーフブラウジング」と「検索とブラウジングを改善する」を有効にすると、リアルタイムのフィッシング保護が使える。
Chromeの設定を同期していないユーザーでも、Googleのセーフブラウジングリストに載っているフィッシングの疑いのあるWebサイトにGoogleアカウントのパスワードを入力すると、警告が表示される。
Chromeを複数のGoogleアカウントで使い分けている場合のアカウント切り替えのユーザーインタフェースが改善される。右上のアカウントのアイコンにカーソルを合わせるとユーザー名が表示されるようになり、プロフィール画面も分かりやすくなる。
5分以上使っていないタブを自動的にアンロードし、CPUやRAMのリソースを解放する機能。有効にするには、Chomeで「chrome://flags/#proactive-tab-freeze」を開き、Tab Freezeを好みの設定にする。
セキュリティ関連では、CVEベースで危険度レベル最高の「Critical」2件、その次の「High」8件を含む37件の脆弱性に対処した。
開発者向けの新機能については以下のYouTube動画を参照されたい。
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