キヤノンマーケティングジャパンは12月19日、ディープラーニングを活用し、カメラに映る数千人規模の群衆の人数を数秒でカウントできる技術を発表した。この技術を搭載した映像解析ソフトウェア「People Counter Pro」を12月下旬に発売する。
この技術は、映像に映る人の頭をAIで検出し、人数をカウントする。キヤノンは、顔検出により約1500人までカウントできる技術を搭載したソフトを2016年から販売しているが、混雑した場所では顔がカメラに映らない場合も多い。このため、従来の技術では正確なカウントが難しかったという。
今回のAIモデルの学習には数十万の映像サンプルを使用。実写映像に加え、3DCGで作ったサンプルも使い学習量を増やした。さまざまな角度から撮影した映像を学習させることで、カメラの設置場所の自由度も上げた。
2018年に開催されたラグビーの国際試合での実証実験では、約6000人を数秒でカウントできたという。実験後に画像を人手で確認した人数との誤差は5%以内だった。
イベント会場の来客者数カウントや、駅や空港の混雑状況の確認といった用途での使用を想定している。
「People Counter Pro」では、群衆カウント機能の他、データ分析機能「Data Dashboard」も提供。来客者数を時系列グラフで分析できるため、在庫調整や警備のための人員配置などに活用できるとしている。
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