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キヤノンがカラビナ型カメラ「iNSPiC REC」本格展開 ズーム、画面なし 「不便さ楽しんで」

» 2019年12月05日 16時37分 公開
[ITmedia]

 キヤノンマーケティングジャパンは12月5日、本体をカラビナの形状にした小型カメラ「iNSPiC REC」(インスピック レック)を発表した。10月に「Makuake」でクラウドファンディングを行い、1000台を完売した新コンセプトのウェアラブルカメラ。12月下旬から店頭でも販売する。販売価格は1万3800円前後(税別)になる見込みだ(オープン価格)。

「iNSPiC REC」(インスピック レック)

 キーホルダー感覚で衣服やリュックサックに取り付け、持ち歩けるウェアラブルカメラ。35mmフィルム換算で25.4mmの単焦点レンズに約1300万画素のCMOSセンサーを組み合わせ、静止画の他に毎秒60フレームまでのフルHD動画を撮影できる。

4色展開

 ズームレンズや液晶画面はあえて付けない割り切った仕様を、「こだわりすぎずに写真が撮れる、大事なシーンは肉眼で見る」(キヤノン)と、逆に利点として打ち出した。「画面で確認すると、うまくいかずに撮り直したくなることもある。そうしたストレスを忘れ、何が撮れているかは後のお楽しみ。不便さを楽しんでほしい」(コンスーマ商品企画部の沢田泰一本部長)。

 本体はIP68準拠の防水性能と耐衝撃性能を備え、アウトドアでも気軽に使える。水深2メートルでも撮影でき(30分間)、2メートルの高さから落下しても壊れにくいという。サイズは110.5(幅)×45.2(高さ)×18.5(奥行き)ミリで、重量は約90グラム。

 専用アプリ「Canon Mini Cam」(iOS/Android)を使えば、スマートフォンの画面で撮影画像の確認やスマートフォンへの転送(Wi-Fi接続時)などが行える他、アスペクト変更(4:3、1:1)やリモート撮影に対応した(Bluetooth接続)。

オプションとして、専用の着せ替えジャケットも発売する。価格は3種セットで1980円(税別)

 米国のクラウドファンディングサイト「Indiegogo」や日本のMakuakeでiNSPiC RECのテスト販売を行い、手応えを感じたというキヤノン。沢田本部長は「キヤノンとして新しいチャレンジをしたいという思いでリリースした。新しい写真の楽しみ方を、新しいマーケティング手法で、主に若年層に提供する」と話している。

「キヤノンとして新しいチャレンジをしたい」と話す沢田本部長

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