私はシニアの方の教室を開きつつ、小中学校に呼ばれて「スマホ講演会」も行っています。どちらも「これからスマホを使う人たち」なのですが、意味合いが大きく違います。
子供たちはスマホを渡すと、大人が驚く程にいろいろな機能をどんどん使いはじめます。クルマの運転に例えると、アクセル全開、猛スピードで走っているような感じです。
一方シニアの方は、スマホに関わる詐欺被害の報道などを見ているため、「怖い」という気持ちでいっぱいになっています。運転に例えると、ブレーキを踏みっぱなしで動く気配がないようなものです。
そのため、小中学生にはブレーキの踏み方を、シニアにはアクセルの踏み方を伝えるよう意識しています。そうした中で、シニアの方の不安を払拭するために、まずは最低限の安全対策をお伝えしたいと思います。
これは、電源を切ることでスマホをリフレッシュさせ、動作の安定性をキープするための戦術です。しかし、画面の消灯で電源が切れたと勘違いする人も多いため、しっかりと電源の切り方をレクチャーしましょう。
ネット歴が長い人ほど、画面の広告を無意識にミュートしているのではないでしょうか。私たちが気にならない広告も、ビギナーの人たちは広告と気がつかないため、一喜一憂することがあります。
「このアプリはここに広告が出るんだけど、あまり気にしないで。あと、むやみやたらに広告をクリックしないように」と伝えるのもいいでしょう。
「先生、LINEってみんなが見れるんですか?」といろいろな人に聞かれた時期がありました。
最初は意味が分からなかったのですが、よくよく話を聞くとLINEのタイムライン機能で、友だちの友だちの投稿が表示されているだけだったことが分かりました。
「そういう機能があるんですよ」と説明すると不安が払拭されるのですが、知らないがために「あのLINEのやり取り、誰かに見られたのかな?」と気にする方もいました。連絡用でLINEを使っている方も多いと思いますが、簡単にタイムライン機能についても触れるといいでしょう
生徒さんから「なんだか知らないLINEグループに招待されて、知らない人からメッセージがたくさん入る」と相談を受けることがあります。一緒に確認すると、100人規模の「投資家LINEグループ」に入っていることが分かりました。
そこは情報商材屋のような、極めて怪しいリーダーを筆頭に、地方のシニアの方たちが大量に招待されていました。実際に私の生徒さんも、こうしたコミュニティーで仮想通貨に投資し、数百万円規模での損失を出していました。早期発見が、ダメージを最小限に抑える近道なので、「多いLINEグループに招待されていない?」と、やんわりと確認することをオススメします
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