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鼓童と共同開発の「電子和太鼓」ついに完成 ローランドが今夏発売 肩から下げて演奏も

» 2020年02月07日 17時11分 公開
[ITmedia]

 ローランドは2月7日、電子ドラムの技術を応用して開発した電子和太鼓「TAIKO-1」を発表した。桶胴太鼓、長胴太鼓、締太鼓といった伝統的な和太鼓をはじめ、拍子木や他のパーカッション、各種効果音などの音色を100種以上内蔵し、多様な楽曲を演奏できる。価格はオープンで、今夏に発売する予定。

photo 電子和太鼓「TAIKO-1」

 USBメモリでオーディオファイルを取り込んだり、音を重ね合わせて新しい音色を作ったりすることも可能。撥(ばち)の違いによる音色の差も再現できる。ヘッドフォンを接続し、周囲に音が漏れない形で練習できる点もメリットだ。Bluetoothでスマートフォンと接続しオーディオを送受信できる他、MIDI over Bluetooth機能も持つ。USB経由でのMIDI接続も可能。スピーカーは備えていないため、ヘッドフォンか外部スピーカーに接続することになる。

 重量は約4.5キロと従来の和太鼓と比較して軽量で、分解して持ち運べる。強度の高さも特徴で、「力いっぱいたたいても問題ない」という。従来の和太鼓は持ち運びに負担がかかっていた他、自宅などでの練習が難しかったというが、TAIKO-1は場所を選ばずに伝統的な「担ぎ桶」スタイルで演奏できるとしている。

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 演奏経験の少ない人から専門家まで、幅広い層をターゲットとする。一定のリズムを崩さずに打ち続ける基礎的な演奏技術「地打ち」のフレーズを収録しているため、初心者の基礎練習にも対応する。多彩な音色で表現の幅を広げられる他、分解して狭いライブ会場に持ち込めるため、プロのアーティストにも適しているという。

 サイズは、430(幅)×430(奥行き)×521(高さ)ミリ。単三形の充電式電池が8本付属し、フル充電後に約5時間駆動する。初年度の販売予定台数は1000台。

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 ローランドは打楽器文化の発展に向け、和太鼓アーティスト集団「鼓童」の協力のもとで電子和太鼓の開発に取り組み、2017年に初の試作機を開発。その後も改良や軽量化を進め、商品化に至ったとしている。

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