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» 2020年02月19日 07時05分 公開

Google Drive、OneDrive、Box、Dropbox――進化を続ける4大クラウドストレージの機能を徹底解説 (1/2)

ポイントはストレージ容量やスピードだけではなくなってきた。代表的な4つのクラウドストレージの機能面の進化を解説。

[谷川耕一,ITmedia]

 Google DriveやMicrosoft OneDrive、さらにはDropboxやBoxなどのクラウドストレージは、今やかなりなじみのあるクラウドサービスだ。ストレージ領域がクラウド上にあれば、PCやスマートフォンなど多様なデバイスからデータを保管でき、場所を選ばずアクセスできる。クラウドストレージは当初、単価当たりのストレージ容量の大きさやデータ同期スピードの速さが優位性だった。その後はデータ共有機能や他のアプリケーションとの連携、コンプライアンス対応機能などが追加され、進化を続けている。

 では、これら代表的なクラウドストレージの特徴を探っていこう。

MicrosoftやGoogleはコンプライアンスを確保できる企業向け機能を強化

 OneDrive最大の特徴は、Microsoft Officeなどとのシームレスな統合だろう。Windowsを使っていれば、意識することなくOneDriveの機能を利用できる。Windowsユーザーであれば容量5GBまで無償で利用できる個人向けサービスに加え、企業向けに強化したOneDrive for Businessもある。こちらはMicrosoft 365の一部として企業レベルのセキュリティやコンプライアンス、管理性を提供し、データ損失や悪意ある攻撃からデータを保護し、社内外で安全にファイル共有や共同作業を可能としている。

 OneDriveのようなコンテンツ共有機能はかなり便利なものだが、意図せず情報が共有され情報が漏えいするリスクもある。リスクを回避し安全に共有するために、例えばOneDrive for Businessでは、保存されているクレジットカード番号などを含むドキュメントを自動で特定できる。また特定ユーザーのOneDriveの利用を監視する機能もある。これらでデータ損失のリスクを軽減できるのだ。またOneDrive for Businessを使えば、詳細な操作ログ、監査ログを取得でき監査に耐えうるレポートの出力も可能だ。

 OneDrive for Businessでは、継続的に機能が強化されている。例えばアップロードできるファイルサイズの上限が100GBに拡大されるなど、20以上の新機能開発が行われており2020年中にも提供を開始する予定だ。OneDriveの最新機能アップデートについては、「Microsoft 365 Public Roadmap」のサイトにまとめられている。

 個人用で容量15GBまで無料で利用できるGoogle Driveにも、ビジネス向けのDrive Enterpriseがある。こちらは従量課金制で、容量の上限は設定されていない。Google Driveで利用できる共同編集に必要な一連の機能が全て利用でき、その上で組織利用のための管理機能もある。

 Drive Enterpriseの主な機能には、共有ドライブを使用したプロジェクトチームや部門での容易な共同作業を可能にするコラボレーション機能、ファイルの機密コンテンツをスキャンし組織外のユーザーに共有されないようにするデータ損失防止機能などがある。

 ドライブに置かれるファイルの保持、記録、検索、書き出し機能を提供し、さらにコンプライアンスを確保した上でアーカイブや電子情報開示を可能にするGoogle Vault、ユーザーがドライブのコンテンツに行った、表示、作成、プレビュー、印刷、更新、削除、ダウンロード、共有――といった操作全てを監視できる監査ログ機能もある。

 そんなGoogle Driveの大きな特徴の1つに、Google検索由来の強力な全文検索機能がある。G Suiteで作成するドキュメントなどの中身はもちろん、写真やPDFなどのファイルをGoogle Driveにアップロードし、Googleドキュメントで開けばOCRでテキスト化され、元のデータも全文検索の対象となる。さらに得意のAI機能を利用し、機械学習によりユーザーが頻繁に利用するファイルを予測し優先表示する機能もある。これについては、OneDriveでも同様な機能の提供が予定されている。

 ところで、複数のメディアの報道によれば、Googleではメール、ドライブ、チャット機能などを統合する新たなメッセージング・アプリケーションの開発を行っているようだ。Googleからの正式アナウンスはまだないが、これはコラボレーションとコミュニケーションをGoogleが新たに統合し、旧来のばらばらなコミュニケーションツールの在り方を見直すことになる。その上で、社外メンバーを含む共同作業をよりスムーズに行えるようにする取り組みと捉えられる。今後はより一層コミュニケーション、コラボレーション、そのためのコンテンツの共有が一体化した環境で実現されるようになるのだろう。

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