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同人誌即売会「サンクリ2020 Spring」中止 「感染者が出れば今後の開催が難しくなる」

» 2020年03月04日 13時07分 公開
[井上輝一ITmedia]

 オールジャンルの同人誌即売会「サンシャインクリエイション」を運営するクリエイション事務局は、3月8日に開催を予定していた「サンシャインクリエイション2020 Spring」の中止を4日に発表した。新型コロナウイルス感染症のリスクを熟慮しての決断だという。

 サンシャインクリエイション(以下、サンクリ)は、池袋サンシャインシティで春・夏・秋と年に3度行われるオールジャンルの同人誌即売会。1度の参加サークル数は約900で、一般参加者数は約8000〜9000人。

 事務局は、「同人誌を中心とした自由な表現の場を守っていくため、周囲の状況を見ながら開催に向けて関係者と協議や調整を重ねてきた。消毒液・マスクの準備や救護体制の整備など、感染対策のめどもつきつつあった」と、これまで開催に前向きに調整してきたことを明かす。

 しかし、「万が一感染された方の来場が判明した場合に今後の開催が難しくなるなど、将来の継続に対するリスクを熟慮して、今回の決断に至った」としている。

 本イベントに参加を申し込んでいたサークルについては、6月開催の「サンクリ2020 Summer」や9月開催の「サンクリ2020 Autumn」への振替参加の他、郵送による申し込み費用の返金にも対応する。書店で本イベントのカタログを購入していた一般参加者にも、夏・秋イベントのカタログとの交換や返金に応じるとしている。

「一律の判断を迫ることは、必ずしも正しいことではないと信じる」

 中止を決断した事務局だが、「公共性を振りかざし一律の判断を迫ることは、必ずしも正しいことではないと信じる」とのコメントも出している。サンクリは同人誌即売会として一定の規模であるため、中止判断が他の同人イベントへ影響することを危惧しているからだ。

 「一定規模の同人誌即売会として、同人文化全体への影響を鑑み、開催日程の近い他イベントとの情報交換も行ってきた。過去に、表現規制などの問題で同人誌即売会の開催が難しくなったことは何度かあった。今回はこうしたケースと全く異なり、場を守ろうとすることで場を失いかねないセンシティブな状況であり、それぞれのイベントが、それぞれの覚悟の下で、中止・延期・開催などの苦渋の選択をしている。各イベントに対し、これまでと変わらぬ応援を頂けると幸いだ」(同)

開催中止のお知らせ(一部抜粋)

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