富士通は3月6日、日本政府向けのクラウド事業に参入すると発表した。IaaS、PaaS、データベースなどで構成される既存のサービス「FUJITSU Cloud Service for OSS」をベースに、中央省庁や関連機関に向けたクラウドサービスを開発し、5月に提供を始めるという。リリース後は、2022年度末までに100システム以上に導入する目標を掲げる。
政府がシステムのクラウド移行を進めていることを踏まえた施策。新サービスでは安全性と運用の柔軟性を確保し、機密性の高いデータを取り扱える仕様を目指す。政府が20年度中に運用開始予定の、クラウドサービスのセキュリティ評価制度にも準拠するとしている。
新サービスの主なメリットは、(1)国内にデータセンターを置いており、データが国外に流出するリスクを抑えられる点、(2)オープンソースによるマルチベンダー対応で、顧客の要望に応じたシステムを構築できる点、(3)専任スタッフが運用を支援する点、(4)システム監査への対策として、システムごとにアクセスログを抽出できたり、サプライチェーンリストを開示したりできる点――など。
提供形態は、パブリッククラウドとプライベートクラウドの2種。パブリッククラウドの場合は、各省庁がクラウド管理機能を共有し、サーバとストレージを別々に使用するパターンと、クラウド管理機能・サーバ・ストレージを全て共有するパターンに対応するとしている。
料金プランは、従量課金と年単位の定期契約をそろえる予定。両者を組み合わせたプランも提供するとしている。
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