クラボウは3月12日、少量の血液から新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体を15分で検出する検査試薬キットを、日本国内の衛生研究所や臨床検査会社など向けに16日に発売すると発表した。感染の初期段階用の「IgM」と、感染進行後用「IgG」の2種類を用意する。いずれも10検体分入りで、価格は2万5000円(税別)。
約10マイクロリットルの血液と検査試薬を試験紙に垂らすと、15分で新型コロナウイルスに感染しているかを判定できるという。陽性の場合、試験紙に赤い線が現れる。IgMとIgGの両キットを併用すると、より精度の高い検査が可能になるとしている。
検査試薬キットは、クラボウが提携する中国の企業が開発した。インフルエンザ診断などで使用される「イムノクロマト法」を採用し、コロナウイルスの抗原に対して、感染者の抗体が反応する仕組みを利用した。
PCR検査では、結果が出るまで数時間〜数日を要し、試薬や検査キットの開発にも時間がかかる。検査試薬キットでは、少量の血液で簡易に迅速な検査ができるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR