パブリックコメントは多数決ではないため、数に力はない。香川県では一般的にパブリックコメントの賛否の割合を前面に出さないため、秋山県議は「こういう形で出るとは思わなかった」と話した。今回このようなデータが公開された理由として、寄せられた意見の多くが「私の立場は賛成だ。理由は――」と、それぞれの立場を明確に示したものが多かったとする見方もあるという。
県内外で賛否が逆転していることについて、秋山県議は「(理由は)なんとも分からない。びっくりしている」とした上で、「賛成派の気持ちや意見の内容も分かる。自分の子どもが依存症になってしまったらつらい。しかし、各方面から懸念や不安が指摘されているものを拙速に整備するのは違和感がある」とし、より深い議論が必要との姿勢を見せた。
12日の検討会ではパブリックコメントの結果の共有と条例案の一部文言の修正などが行われた。これまで「基準」としていたネット・ゲーム使用時間(第18条)を「目安」と書き換えた他、学習や連絡目的の使用は時間制限の対象としないこととした。18条のタイトルも「子どものスマートフォン使用等の制限」から「家庭でのルール作り」に変更した。
条例案は18日の県議会に提出される見込みで、成立すれば日本初のゲーム依存症に特化した条例になるという。
【編集履歴:2020年3月14日 午後6時45分更新 事実に基づき、本文の表現を一部変更しました】
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