カンヅメのつらさとは別に、誰にも会えない寂しさもあった。業務連絡はチャットでもできるが、記者にとっては物理的に誰かが近くにいるかどうかが重要だった。
既婚の先輩方は「自宅にいると仕事中でも家族に家事をしろと言われる」と笑顔でのろけ話をかましてくださるが、独り身の自宅作業は孤独だ。地方出身で社会人1年目の記者は、ワンルームで一人黙々と作業をしている。
テレワーク導入から10日目には寂しさのあまり観葉植物を買ってきて部屋に置いてみた。これだけでも寂しさは驚くほど軽減できた。観葉植物なら手間も掛からず、ペット禁止の部屋でもかわいがれる。
しゃべらなくてもいいから、誰か近くにいて欲しいという場合には、観葉植物や最低限の返答をしてくれるスマートスピーカーを置いておくだけでも気分がかなり違う。
とはいえ、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークをしている以上、今は自宅作業に慣れないといけない。記者は3日目に意気揚々と出社して以降、会社に行かないトレーニングを続けている。
一度出社すれば、記者の“出社欲”はしばらく抑えられる。2日に1回、3日に1回……と徐々に出社日を減らしていき、今は1週間に1回の出社で満足できる体になっている。
せっかくの機会なので、記者は今後もさまざまなツールや寂しさ対策を試してみて、仕事環境の改善を思いきり進めてみようと思う。テレビ会議を同僚と常時つなげておき、好きなタイミングで会話できるようにしてみたり、自室の椅子をリニューアルしてみたり、平日昼もやっているYouTuberの動画を付けっぱなしにしてみたりと、できることはたくさんありそうだ。
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