エイプリルフールを自粛する企業、あえてやる企業 新型コロナで分かれる判断
世界各国での新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、4月1日のエイプリルフール企画を自粛する企業が相次いでいる。例年エイプリルフール企画に力を入れてきた米Googleも、2020年は自粛する可能性がある。国内企業では、Twitterで多くのフォロワーを抱えるキングジムが、公式アカウントで「不要不急のうそはつかないことにしました」と投稿。セガグループやアークシステムワークスの公式アカウントなども、今年はうそをつかないとTwitterで表明している。
一方で、「こんな状況だからこそ、あえてエイプリルフールをやる」と考える企業もあるようだ。例年、3月下旬は企業がメディア宛にエイプリルフール企画のプレスリリースを送る時期だ。アイティメディア宛に今年届いたプレスリリースの数は例年より少ない印象だが、中には「こんなご時世だからこそ、世の中に明るい話題を提供したい」「数年間、実施していなかったが、こんなときだからこそ復活させた」というコメントと共に、企画の資料を送ってきた企業も数社あった。
「コロナ関連のうそはやめよう」 著名人が呼び掛け
ネットユーザーの間でも、新型コロナウイルスが広がる中でうそをつくことの是非が議論を呼び、3月31日には「エイプリルフール」がTwitterでトレンド入り。「絶対に自粛すべき」「人を幸せにするうそならいいと思う」など、ネット上では賛否が分かれている。
同日に作家の乙武洋匡さんがTwitterで「明日はエイプリルフールですが、コロナ関連の嘘だけはやめにしませんか」と投稿すると、3万リツイート以上されるなど大きな反響があった。乙武さんは「何が正しい情報なのかを見極めることが難しい現状において、人々をより不安にさせるような嘘をつくのは愉快犯だと思うんです。専門家の意見に耳を傾けるべき時期に、雑音を混ぜ込むのはやめましょう」と呼び掛けた。
エイプリルフールに新型コロナウイルス関係の誤った情報が拡散することを警戒する企業も出てきており、SNSのデマ情報監視サービスを提供するSpecteeは、4月1日に向けて監視体制を強化すると発表。リスクが高いと判断したデマ情報は、報道機関や官公庁などへ迅速に伝達するという。同社は、「人づての話は勇気を持って疑うこと」など、デマ情報への対処法を公式サイトで案内している。
新型コロナ関連の偽情報には注意が必要だが、慣れないリモートワークで気がめいっている人もいるだろう。多くの人に楽しんでもらおうと企画を準備している企業は、うそが余計な混乱を招くことがないよう、十分配慮する必要がありそうだ。
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