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「コミケは滅びぬ。何度でもよみがえるさ」──有志が挑む「バーチャルコミケ」の道(1/4 ページ)

» 2020年04月03日 14時25分 公開
[長浜和也ITmedia]

 「COVID-19」(新型コロナウイルス感染症)の罹患者が急速に増加している状況から、展示会やイベントの延期、中止が相次いでいる。会議や商談ベースはもちろんのこと、ホビー系(というか同人系)も同様で、特に「コミックマーケット98」(5月2日〜5日開催予定)の中止は、COVID-19がホビー系イベントに与えた影響の大きさを示す象徴的な出来事として多くの人々に衝撃を与えた。

コミックマーケット中止のお知らせ

「継続する」ために判断した中止

 ボードゲームの同人レーベルとして活動している筆者は、サークル参加が決まっていたコミックマーケット98の中止もさることながら、ボードゲームやカードゲームなど“電源不要”ゲームとしては日本最大のイベント「ゲームマーケット2020春」(4月25〜26日開催予定)にも出展予定だったので、こちらも中止となったのは大きな痛手だった。

 ゲームマーケットでは先行して3月8日に開催予定だったゲームマーケット2020大阪がすでに中止となっており、ゲームマーケット2020春も、開催に向けて「マスク着用の義務化」「入場時の検温チェックの徹底」「会場各所に除菌アルコールを設置」「会場内に手洗い場を設置」「シャッターを開放しての換気の徹底」「朝に発生する行列を解消するためのファストパスの導入」「30分ごとの入場規制」「試遊の中止」といった対策を打ち出していた。

 しかし、最終的には「それはすでに『みんなで楽しく過ごせ、人を思いやる心を自然に育めるイベントでありたい』との理念を掲げる、ゲームマーケットとは呼べないのではないか」「ゲームマーケット2020春の開催時期を境に東京や日本各地でオーバーシュート(感染爆発)が発生した場合、直接の因果関係がなかったとしても、周囲からの批判は避けられない」「ボードゲーム全体のイメージ低下を招いた場合、取り返しがつかない」という判断のもと、中止を決定している。

イベント中止で影響を受ける人たち

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