新型コロナウイルスにより、会社に出社せず自宅などで業務を行うテレワークを行う人が増えています。IT企業では早い段階でテレワークに移行したメルカリやGMOグループ、業務上出社せざるを得ない社員に手当を支給するさくらインターネットなどの対応が見られます。
一方で産業界全体におけるテレワーク実施率はばらつきがあり、東京商工会議所による調査では全業種平均の実施率26.0%に対して、情報通信業は53.8%となります。すなわち、IT以外の業界でのテレワーク実施率はあまり高くないのです。
他の調査結果を見ても地方や非IT企業では実施率が低く、テレワークが普及しているのは東京のIT企業ばかりという側面も見えてきます。「全社テレワーク移行」という前向きなニュースは目立ちますが、「テレワークに移行できない」「そもそもテレワークは不要」という事情はひた隠しにされます(職場での作業が前提となる医療・小売・物流などの業種は除きます)。
テレワークに移行しやすい職種でも通信回線やセキュリティの課題や、ハンコやFAXなど書類を扱う業務のため出社せざるを得ない事情もあります。
自称“AI(人工知能)ベンチャーで働きながら、情報発信するマスクマン”こと、マスクド・アナライズさんが、AIをめぐる現状について、たっぷりの愛情とちょっぴり刺激的な毒を織り交ぜてお伝えします。今後は、AI情報だけでなくIT業界全般に役立つ情報もお届けしていきます。
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(編集:村上万純)
平時では「AIを導入せよ」「RPAによる省力化」「DX時代への対応」と叫んでいても、緊急時には書類にハンコを押すために出社する会社がバレバレとなり、ITリテラシーの格差が可視化されました。
今日もどこかでオンライン会議
誰も知らない 知られちゃいけない 毎回部下にオンライン会議ツールの準備をやらせているのは誰なのか
何も言えない 話しちゃいけない 自宅のネット回線アンケートで「分からない」と書いたのは誰なのか
どこからともなくこんな怨嗟(えんさ)の声が聞こえてきます。
企業間におけるITリテラシー格差はさまざまな要因がありますが、「ITに対する理解度(リテラシー)の低さ」などが挙げられます。
地方や非IT企業こそ、ITによる業務効率化の伸びしろが大きいのですが、なかなか浸透しません。現場の声と称した「従来のやり方がある」「ツールは難しくて使えない」という反発が、導入の障壁になっているのも事実です。ITツールを「使えない」「使わない」「覚えない」「調べない」「関心がない」「人に聞かない」「仕事のやり方を変えられない」の「7ナイ」を掲げる抵抗勢力を、本記事では「ガラケーおじさん」と呼びます。
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