任天堂は5月7日、2020年3月期(2019年4月〜20年3月)連結業績の純利益が2586億円になると発表した。家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」向けゲームタイトルの売れ行きが好調であることが要因の一つとしている。
20年3月期の売上高は1兆3085億円(前年同期比9%増)、営業利益は3523億円(同41.1%増)、経常利益は3604億円(同30%増)、純利益は2586億円(同33.3%増)となった。
同社は当初、同期の業績予想を純利益1800億円としていたが、20年1月に2100億円への上方修正を発表。修正後の予想からさらに黒字幅が増える結果となった。
要因としては、Switchの廉価版である「Nintendo Switch Lite」の発売によってSwitchシリーズ本体の販売総数が前年(1695万台)を上回り2103万台となったことと、ゲームタイトルの販売総数が1億6872万本(前年1億1855万本)と、ハード・ソフトともに販売数を伸ばしたことが挙げられるという。
中でも、「ポケットモンスター ソード・シールド」は19年11月の発売以来1737万本を売り上げ、20年3月20日発売の「あつまれ どうぶつの森」は10日間で1177万本を売り上げた。
同期のデジタル販売の売上高は2041億円で前年同期比71.8%増と大きく伸ばしたが、この売上高のうち70%がパッケージ併売のダウンロードソフト販売によるもの。ダウンロード専用ソフトや追加コンテンツ、サブスクリプションサービス「Nintendo Switch Online」などは残りの30%にとどまった。
任天堂は2月に、新型コロナウイルス感染症の影響で、中国で製造しているSwitch本体や周辺機器の生産に遅れが出ると発表していたが、「同期の業績への影響は限定的だった」と振り返る。
一方で、今後も新型コロナによる業績へのリスクが考えられることから、21年3月期については純利益を2000億円と見通すなど、減益予想を示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR