次に、動画の撮影開始前に表を作成しておき、そこへ書き込む様子をご覧ください。
Paper Tubeを立ち上げた状態で筆記しておき、頃合いを見計らって録画しはじめることで可能になるテクニックです。実際の教室では、Excelのワークシートに見立てた表を黒板またはホワイトボードに書くところから授業が始まるため、その時間がもったいなかったのですが、このようにあらかじめ書いておいたものを使えれば、授業時間をめいっぱい有効活用できそうです。
さらに、ネオスマートペンならではの使い方もあります。ページごとに独自のタグが埋め込まれているため、違うページをペン先で軽くタッチするだけで動画に表示される“板書”もすぐに切り替えられます。
専用ノートを使えば、「板書しながら説明する」という伝統の方法で簡単に授業動画を作れるということが分かりました。
「自分のリソースを使う」機能も試してみました。こちらは前述したようにPlatePaperを使うか、印刷して使うかを選べます。
ペンタブレットのように繰り返し使える板状のPlatePaperを使う場合、アプリに表示されているPDFを見ながら書き込む形になります。画面に表示される筆跡を見ながら書き込んでいくイメージに近いでしょう。
PDFと書き込みは動画内に収録されます。手書きのよれた線、癖のある字ではなく、ビシッとした直線や曲線、(いわゆる)活字の文字が表示されているので、生徒さんたちの誤認を防ぐこともできるでしょう。
とはいえ、PlatePaperでの録画は画面を見ながらのため、ペンタブレットに慣れていない人は習熟が必要だと感じました。
「印刷して使う」ではどうでしょうか。この機能を使うには専用の印刷用紙「Ncode A4」が必要で、国内では未発売です。印刷された図表に書き込めるので、これまで紹介したどの方法よりも短時間かつスムーズに授業動画を作れることでしょう。国内での取り扱い開始が期待されます。
録画ではなくリアルタイムに配信したいという場合は、「Zoom」「Google Meet」などWeb会議ツールの画面共有機能を活用すれば実現できます。
Amazon.co.jpで販売中のスマートクラスキットは「US版」となっていますが、パッケージ内のクイックガイドが英語というだけで、専用アプリは日本語対応しています。アプリの指示通りに操作すれば、迷うことなく使えるでしょう。価格は1万8800円(税込)と、文房具にしては高価な部類に入りますが、板書する手元と説明する自分の姿を二つのカメラで撮影し、後で合成する手間などを考えれば、決して高い買い物ではないはず。
「自分が講師をやっていたときに、これがあればなぁ」と思わずにはいられないのでした。
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