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テレワークの“朝”は自動化できるか? 「スマート全自動コーヒーメーカー」を試す(1/2 ページ)

» 2020年06月24日 10時00分 公開
[石井徹ITmedia]

 スマート家電のECサイト「+Style」を運営するプラススタイルが、新たなスマート家電として「コーヒーメーカー」を取り扱うと6月11日に発表しました。

 この製品は、同社が展開するIoT電球などと同様に「スマホ連動」が特徴といいます。とはいえ、ほとんどのコーヒーメーカーはボタンを押すだけで使えるため、“スマート化”とだけいわれても、どんなことをスマートにできるのかはいまいち伝わってきません。

プラススタイルの「スマート全自動コーヒーメーカー」

 ところで、筆者はコロナ禍以前はほぼ毎日、出勤前にコンビニでコーヒーを買い、始業とともに飲むことで頭を切り替えていたのですが、ここ数カ月は在宅勤務でその習慣もなくなってしまい、何となくぼんやりとしていました。在宅勤務中でもおいしいコーヒーを飲みたいという考えから、自宅で入れる際はペーパードリップにこだわっていたのですが、朝の忙しいときに時間をかけてドリップするのはやはり手間でした。

 そんなときに登場したプラススタイルの「スマート全自動コーヒーメーカー」は、抽出の過程にこだわりつつ“スマート化”できるといいます。説明を聞くと、どうやら朝に入れたてのコーヒーを飲みたい人に向いているとか。もしや自分のニーズにうってつけの製品なのでは──そんな期待を胸に秘め、メーカーから借り受けて一足先に試してみました。

価格はお手頃、コーヒーメーカーとしての性能は?

 「スマート全自動コーヒーメーカー」の価格は1万3800円(税込)。豆から入れる全自動タイプのコーヒーメーカーとしては低価格な部類です。また、6月25日までの予約購入では、単体で9980円に値下げとなるほか、スマートセンサーなどとのセットで割引するセールも実施しています。

 抽出杯数は1〜6杯で設定可能。コーヒーミルを内蔵し、焙煎したコーヒーを自動でひいて抽出できます。また、粉状のコーヒーを入れることもできます。

 コーヒーメーカーとしての一連の操作はスマホを連携せずとも行えます。機器上部の操作パネルから操作が可能です。

操作パネルから飲みたい量や濃さなどを設定できます

 フィルターには利便性を考慮して丸洗いできるステンレスフィルターを採用。抽出時の水温はコーヒーに最適な90度となっており、ハンドドリップのように少しずつお湯を落とす方法で抽出されます。

豆を上部のミルに入れ、裏側のタンクに水を投入。抽出前の操作はこれだけ

 実際にこのマシンで抽出したコーヒーを飲んでみると、抽出直後に焙煎したコーヒーならではのフルーティーな香りを楽しめます。ステンレスフィルターは豆の油分もそのまま通すため、使う豆の種類によっては酸味やエグ味が強調されてしまうこともありますが、味わい深い一杯を求めている人には満足できる味といえるでしょう。

 豆のひき方は中びきのみで、細かな設定はできませんが、抽出杯数に合わせてマシンが自動で設定します。

 抽出時に少し気になったのは動作を開始した瞬間のミルの音量の大きさ。ミルの動作は最初の10秒程度で終わりますが、タイマー設定などで予告なしで開始すると驚いてしまうかもしれません。

スマート化で何が変わるのか

 ここから、スマート全自動コーヒーメーカーの「スマート化」要素について見ていきましょう。

 本機はスマートフォンアプリ「+Style」(iOS/Android)とは2.4GHz帯のWi-Fiを通じて連携し、アプリ上から一連の操作ができる他、抽出時間をタイマーで設定できます。さらに、GoogleアシスタントやAmazon Alexa経由での操作や、スマートドアセンサーやスマートWi-Fiプラグ、スマート電球といった+Styleの他のスマート製品との連携にも対応します。

 コーヒーメーカーをスマート化して何がうれしいのか、というメリットの部分ですが、それは「飲みたい時に入れられる」という点に尽きるでしょう。ちゃんと味わえるコーヒーを入れようとすると、豆をひいてお湯を沸かしてドリッパ—を用意して……と何かと手間がかかるものです。その手間をある程度省力化しつつ、「ひき立てのおいしさ」を安定して提供できることにこのマシンの存在意義があります。

アプリからの操作やタイマー設定、音声アシスタントとの連動が可能です
+Styleアプリ上のメイン画面

キモは“スマート”な抽出開始方法

 音声アシスタントとの連携では「OKグーグル、コーヒー入れて」などと話しかけてコーヒーを抽出できます。朝の忙しい時間帯など、シーンによっては便利かもしれません。しかしそれよりも、スマート家電同士の連携による“スマート”な抽出開始方法こそがこの製品のキモであると、筆者は考えています。

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