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人間を堕落させるAF性能 キヤノン「EOS R5」は一眼レフを置き換える新世代ミラーレス一眼荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/5 ページ)

» 2020年08月07日 16時29分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 暗い古民家に昔のキャッシュレジスターが置いてあったので105mmの望遠で撮ったものがこちら。少しずつセッティングを変えながら撮ってみたところ、シャッタースピードは1/15秒で止まった。これより遅くするとちょっと微妙だ。

これ、いつ頃のものだろう。かなり古いキャッシュレジスターだ。ボタンのデザインが今観ると渋い(24-105mm 105mm 1/15秒 F4 ISO800)

 暗所でのAFはすこぶる優秀で(これはEOS Rから優秀だった)、手ブレ補正も効くなると素晴らしい。

 ただ、広角でもシャッタースピード1秒となると手持ちだと難しい感じ。手ブレの特性は諸条件で変わってくるわけで、テスト条件では8段分補正が効くからといって実際の現場で常にそれが発揮できるとは限らないのだ。だから数字の大きさにとらわれず、もうちょっと大雑把(おおざっぱ)に捉えた方がいい。

 個人的な感覚では、業界でトップとまではいかないけど、広角で1/2秒ならいけそうだ。

夜の街でF11に絞って手持ち夜景撮影に挑戦。1秒だと難しいが1/2秒だとそこそこ止まる感じだった(15-35mm 21mm 1/2秒 F11 ISO1000)

 ISO1000まで上げたけど、夜の街をF11まで絞って手持ちで撮れるわけでこれは良い。

 なお、シャッターは電子先幕を使用。

 メカシャッター・電子先幕・電子シャッターの3つから選べ、デフォルトは「電子先幕」だ。なお、電子シャッター時もシャッタースピードの上限は1/8000秒。電子シャッターにしてもシャッタースピードを上げられるわけじゃない。

 ISO感度は拡張ISO感度でISO102400までいける。

ISO感度を変えながら撮影したカットの一部を等倍表示して並べたもの。肌のざらつきやディテールの表現力でチェック

 実際にはどうなのか常用ISO感度の最高値、ISO51200でうちの猫を撮ってみた。

 室内でおもちゃで遊んでる猫を高速シャッターで撮るというミッション。ISO51200までめいっぱい上げて室内で1/1000秒である。

 見事。クオリティー重視ならISO6400までかなあと思うけど、こういうカットならISO51200でもいける。

孫の手にじゃれつく猫に挑戦。こういうシーンなら超高感度でもいけそう。すばらしい(24-105mm 94mm 1/1000秒 F4 ISO51200)

 ちなみに、左手で孫の手をひらひらさせて猫の気を引きながら右手でカメラを握って撮ってる。AFは完全にカメラ任せだ。

 AFの設定は「サーボAF」で、「瞳AF」は「動物優先」だ。つまりコンティニアスAFで猫の目にフォーカスを合わせつつ撮れるのでこちらは構図とタイミングだけ見てればいいのである。

 このAFは素晴らしいぞ。

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