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ゆうちょ銀の「mijica」で新たな不正か カードが届く前に番号を盗み商品購入

» 2020年10月07日 12時09分 公開
[ITmedia]

 ゆうちょ銀行は10月6日、プリペイド機能付きのVISAデビットカード「mijica」について不正に作成・利用された疑いのある事例が新たに3件見つかったと発表した。

 本人に成り済ましてmijicaを発行し、カード番号などを特定した上で、カードが届くまでの間にECサイトで利用する手口だった。9月23日までに判明した不正送金とは異なる手口。このうち2件ではECサイトで計約16万円の利用があったという。ゆうちょは既にカードの利用を停止しており、不正利用が確定次第、全額補償する方針。

photo サービスを停止しているmijica

 ゆうちょは9月23日に発表したmijicaの不正送金を受けて、内部のリスク検証を実施。検証で指摘された「不正に入手した口座情報を利用したmijicaカードの作成・利用の可能性」について、カードの申込日からユーザーの手元に届くまでの間に利用があったカードを調査したところ、不正が疑われる事例が見つかったという。調査期間は7月1日から10月3日まで。

 利用者の口座情報を不正に取得した第三者が、本人に成り済ましてmijicaの新規発行を申請した可能性があるという。カードは本来の利用者の住所に届くが、発行から到着までに約6日間かかっていた。専用サイト上でカードの下4桁の番号と有効期限を確認できることから、第三者は何らかの方法で全16桁のカード番号を特定し、本来の利用者にカードが届くまでの間に買い物を繰り返したとみられる。カード番号の特定方法については調査中という。

 ゆうちょは10月3日に専用サイトを停止。新規のmijica発行もすで停止していることから「新たな被害は発生しない」としているものの、今後、調査の対象期間をさらに遡り、同様の事案がないか調査する方針。

photo ゆうちょ銀行のプレスリリース

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