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» 2020年10月16日 13時25分 公開

角川ドワンゴ学園が“VR校舎”設置 古生物・遺跡の3D映像など配信 川上量生氏も「実用的」と自信

角川ドワンゴ学園は、N高と新設するS高の生徒に向け、VR空間で同級生と一緒に授業を受けられる教育課程「普通科プレミアム」を開設する。生徒はVR空間で古生物の3Dモデルや、360度映像で再現した遺跡を眺めるなど体験型の授業が受けられる。

[谷井将人,ITmedia]

 角川ドワンゴ学園は10月15日、「N高等学校」と新設する「S高等学校」の生徒に向け、VR空間で同級生と一緒に授業を受けられる教育課程「普通科プレミアム」を2021年4月に開設すると発表した。ネット・通学を問わず、全てのコースで提供する。生徒はVR空間で古生物や立体図形の3Dモデルや、360度映像で再現した遺跡を眺めるなど体験型の授業が受けられる。

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 普通科プレミアムの生徒には、米Facebook傘下のOculusが10月13日に発売したVRヘッドセット「Oculus Quest 2」を無償で貸与。VRに対応した教材コンテンツなどを配信する。スマートフォンやPCに向けた通常の動画教材も合わせて提供する。VR授業と動画授業はいつでも自由に切り替えられる仕組みにする。

 分子模型の3Dモデルや歴史遺産の360度映像といった教材を用意。実際に3Dモデルを操作したり空間内を動き回ったりできる没入感の高い授業体験を提供できるとしている。これらの教材や校舎は、ドワンゴ傘下でVR開発を手掛けるバーチャルキャストと協力して構築した。

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 授業は「タイムシフト視聴」にも対応。授業内容や同級生の行動がログデータとして保存され、授業を再生すればいつでも同級生と一緒にいるような感覚で授業が受けられるという。

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 角川ドワンゴ学園は、生徒がVR空間で同級生と一緒に授業を受けることで、一人で勉強していると集中力がもたない、他者と話す機会がないといった通信教育特有の問題を解決できると期待している。

 例えば「生活音やSNSの通知などの音をシャットアウトして集中力を上げる」「他者と話してコミュニケーション能力を向上させる」「これまで写真でしか見られなかった資料を現実に近い形で見られる」「他者と一緒に授業を受けることで学習意欲の向上につながる」などのメリットがあるという。

photo バーチャルキャストの川上量生会長

 普通科プレミアムはN高等学校で提供する他、21年4月に開校予定の第2キャンパスであるS高等学校でも提供する。S高等学校は、角川ドワンゴ学園がさらなる生徒数の増加に備えて茨城県つくば市に開校するキャンパスで、教育内容はN高等学校と同じ。

 普通科プレミアムの学費は3年間で109万9000円(ネットコース、一例)。2D映像での授業をメインに行う、既存の「普通科スタンダード」(73万9000円)よりも割高に設定する。

 15日の記者発表会には、12日付でバーチャルキャストの会長に就任したドワンゴ創業者の川上量生さんが登壇。普通科プレミアムについて「運用などの面で初めて実用的なVR教育プラットフォームといえる」と自信を見せた。

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