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ガチで楽しめる入門機「E-M10 Mark IV」  廉価モデルだが手ブレ補正は強力荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/3 ページ)

» 2020年10月27日 20時45分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 最近、しっかりしたボディのフルサイズミラーレス一眼が目立っていたせいもあるのか、オリンパスのOM-Dシリーズ入門機「E-M10 Mark IV」が妙に可愛い。ちょっとゴツッとして頭が三角にとんがったボディだが、かなり小ぶりでバッテリー込みで383gと軽い。

小ぶりで軽快感があるE-M10 Mark IV。キットレンズと合わせると500g以下になる

 小さくて軽いけれどもちゃんと構えてちゃんと撮れるってのが魅力なのだと思う。

廉価モデルだが手ブレ補正は強力

 E-M10 Mark IVは前モデルMark IIIとほぼ同じデザインを踏襲したマイナーチェンジモデルだが、中身はそれなりに進化している。

 イメージセンサーは4/3型のマイクロフォーサーズ。フルサイズに比べると1/4くらいの大きさだがその分小型軽量。画素数は約1600万画素から約2000万画素へ増えた。

正面から。マウントはマイクロフォーサーズ。向かって右下に「IV」の文字が入る

 AFは像面位相差AFを搭載する上位モデルとは異なり、コントラスト検出AFだが使っていて遅いと感じることはまずなく、暗所でもスッと合ってくれた。

 オリンパスなので当然ボディ内の5軸手ブレ補正搭載。約4.5段の補正をしてくれる。ちゃんと額面通りきっちり補正してくれる感じがいい。

 OM-Dシリーズの廉価モデルではあるが、その気になれば本格的な撮影もできるインタフェースを備えている。

 上部に電子ダイヤルが3つあり、1つを露出補正に割り当てると結構快適に使える。

上面から。左肩に電源スイッチとショートカットキー。右肩には2つの電子ダイヤル。デジタルテレコンキーがあるのが珍しい(2xのデジタルズームで撮れる)
背面から。十字キー周りの構成はMark IIIと同じ。モニターは108万画素でチルト式

 キーカスタマイズの幅は大きくないが、左肩のショートカットキーを押すと、各設定を一覧でき、サッと設定を変更できる「スーパーコンパネ」を表示できるし、ファインダーを覗いた時にモニターのタッチパネルを使える「AFターゲットパッド」も利用できるので操作性もなかなかだ。

ショートカットキーを押すと設定を一覧でき、タッチパネルや十字キー・ダイヤルを使ってさっと変更できるのは良い

 グリップは小さいが、持ちやすい。しっかり握る必要があるような大きなレンズを使うカメラじゃないので問題はないだろう。

 EVFは約236万画素のOLED。ハイエンド機ほどではないが見やすくて実用的だ。

 キットレンズはPENと同じ14-42mmの電動ズーム。薄くて軽くて携帯性は抜群だが、いまどき14mm(35mm版換算だと28mm)スタートなのは広角側がちょっと残念。

 そろそろエントリー機用のキットレンズのリニューアルも期待したいところだ。

グリップの出っ張りは少ないが大きく重いレンズをつけない限り程よい感じ。キットレンズは薄型電動ズーム

 ただ携帯性や自撮りを優先するならちょうどいい。

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