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米最大の楽器小売チェーン「Guitar Center」が経営不振で民事再生手続き申請へ コロナ禍の影響で

» 2020年11月19日 17時58分 公開
[笹田仁ITmedia]

 米国最大の楽器小売チェーンであるGuitar Centerはこのほど、経営不振のため負債がかさみ、連邦倒産裁判所に連邦破産法第11章(チャプター11、日本の民事再生法に相当)を申請する準備を進めていることを明らかにした。Guitar Centerは経営不振に陥った理由として、新型コロナウイルス感染症の影響を挙げている。

 Guitar Centerは全米に合計297の店舗を展開する他、独自のネット通販サイトも運営。多くの店舗で楽器教室を運営し、音響機器の貸し出しや楽器の修理も手掛ける。

photo カリフォルニア州オレンジ郡にあるGuitar Centerの店舗。この他にも全米に数多くの店舗を展開している

 Guitar Centerは米Ares Management、米Brigade Capital Management、米The Carlyle Groupといった投資会社や、大多数の債権者などで構成するグループと共同で、「Restructuring Support Agreement」(RSA:再建支援契約)を開始。Guitar Centerの借入金を圧縮し、バランスシートの状態を改善するために包括的な取引を実行するとしている。ファンドなどが共同で1億6500万ドルを出資してGuitar Centerの新規発行株を取得するなどの資金調達を予定している。

 同社は再建計画の一環として、連邦倒産裁判所にチャプター11を申請する予定。チャプター11申請については、大多数の債権者から同意を得ており、2020年中に手続きを完了したいとしている。。申請が認められれば、個別の債権者からの取り立てが止まり、営業を続けながら再建を進めることができる。Guitar Centerは店舗の営業は継続し、デジタルソリューションも拡大していくとしている。

photo Guitar Centerはeコマースも展開しており、日本も出荷対象

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