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» 2020年12月05日 07時05分 公開

ワークマンの“着る風船”、「空気ベスト」が斬新で暖かい ポンプ標準装備

空気ポンプを標準装備し、服の中に空気を閉じ込めて断熱する、その名も「空気ベスト」。ワークマンの斬新な防寒ベストを着てみました。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 ワークマンが斬新な防寒ベストを販売しています。空気ポンプを標準装備し、服の中に空気を閉じ込めて断熱する、その名も「空気ベスト」。空気をたくさん入れると風船に包まれている気分になります。2900円(税込)。

ワークマンの「空気ベスト」こと「AEROポンプ ウォームベスト」(HVP001)

 振り返れば11月上旬。「イージス」の新作「防水防寒ダウンジャケット」を購入しようと最寄りのワークマン店舗に乗り込んだものの売り切れ。代わりに「FieldCore」のジャケットを購入しました。

 多収納ポケットが便利でとても気に入っているのですが、FieldCoreにはイージスほどの防寒性能はありません。秋が深まるにつれ寒さが身に染みるようになり、防寒着を追加購入することに。「空気ベスト」はまだ買えました。

 空気は断熱材として非常に優秀です。熱の伝わりやすさを示す「熱伝導率」は樹脂やガラスよりずっと小さく、空気を上回るのはフロンガスや魔法瓶でおなじみの“真空”くらい。断熱材というとグラスウールやウレタンフォームを思い浮かべるかもしれませんが、これらも小さな空間を作って空気(ガス)をたくさん閉じ込める素材です。

 衣服のダウン(羽毛)や綿も基本的には空気を保持するものなので、空気だけを着られる服があれば暖かいはず。「羽毛がないなら空気を着ればいいじゃない」。そんなフレーズが頭に浮かびます。

 実際に着てみましょう。一見ただの薄いベスト。しかし右のポケットに手を突っ込むと……ありました。ゴム製のポンプが。管はポケットから内部の空気袋につながっています。

ゴム製のポンプで空気を送り込む

 ポンプは血圧を測ったりするときのものと同じ仕組み。握ると空気がベストの中に送り込まれます。ただし1回で送られる空気はほんの少し。ポンピングを何分も繰り返さないと服は膨らんできません。

 5分程続け、手が痛くなりました。それでも一度はパンパンの状態にしてみたい。無意味なポンピングを続け、握力がなくなるころにはミシュランマンのような体形になりました。感覚としては固い風船に包まれているようです。上半身全体に圧力を感じ、動きにくいです。

 寒くはありません。むしろ12月の屋外だというのに額は汗ばんでいました。5分間の運動で体が発した熱を空気がしっかり閉じ込めている印象で、空気の断熱性の高さを実感します。

たくさん空気を入れました

 普通はここまで空気を入れる必要はありません。全体に空気が行きわたる程度で十分に暖かく、深夜の散歩でも体はホカホカ(頭、下半身、腕から先を除く)。そもそもパンパンにしてしまうと上着が着られなくなることもあるので注意してください。

 しばらく着て、ちょうど良い空気量を見つけたらポンプにつながる管の途中にある突起の中にあるボールを管に詰めます。するとポンプを外せるので、ポケットも普通に使えるようになります。

 収納時には逆の手順で管を開通させ、空気を抜けばベストは再びペラペラ。布団圧縮袋いらずなので、冬物衣類がタンスやクローゼットを占拠しているという人におすすめです。また1枚で厚さを調節できるため、秋から冬、春まで長く使えるかもしれません。コストパフォーマンスはかなり高いと思います。

 それでも腕は寒いので、イージスのダウンジャケットを再販してほしいと思う今日この頃です。

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