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Alphabet決算、巣ごもり需要で売上高・純利益ともに過去最高

» 2021年02月03日 11時04分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 Googleを傘下に持つ米Alphabetは2月2日(現地時間)、2020年第4四半期(10〜12月)の決算を発表した。Alphabet全体の売上高は、前年同期比24%増の568億9800万ドル、純利益は43%増の152億2700万ドル(1株当たり純利益は22ドル30セント)で過去最高を更新した。主力の広告が22%増だった他、巣ごもり需要でクラウドサービスやYouTubeも好調だった。

 売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は531億ドル、1株当たり純利益は15ドル90セント)を大きく上回った。

 alphabet 1 Alphabet全体の業績

 AlphabetとGoogleのCEOを務めるスンダー・ピチャイ氏は発表文で、この好調な結果は、「消費者も企業もオンラインサービスとクラウドへの移行を加速していることを反映している。Googleは顧客やパートナーの成功を支援することで成功する。企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に目を向けるにつれて、有意義なパートナーシップを築く大きな機会が見込まれる」と語った。

 Alphabetは同四半期から、業績発表のセグメントを「Google Services」「Google Cloud」「Other Bets」の3つに分けるようになった。Google ServiceにはGoogle Cloud以外の、広告、Android、Chrome、ハードウェア、Googleマップ、Google Play、検索、YouTubeが含まれる。

 alphabet 2 セグメントとしてGoogle CloudがGoogle Servicesから分離した

 Google Servicesの売上高は22%増の528億7300万ドル。Google検索、YouTubeその他の広告全体の売上高は22%増の461億9900万ドル、そのうちYouTube広告は46%増の68億8500万ドルと特に好調だった。YouTubeの広告以外による収入(YouTube Premiumのサブスクリプション料金など)やPixelなどのハードウェア、アプリストアの売り上げなどを含む「Googleその他」の売上高は27%増の66億7400万ドルだった。同四半期に「Pixel 4a 5G」「Pixel 5」「Chromecast with Google TV」などを発売した。

 Google Cloudの売上高は47%増の38億3100万ドルだった。今回初めて明らかになったGoogle Cloudの営業損失は12億4300万ドル。前年同期の営業損失は11億9400万ドルだった。

 ちなみに同日の米Amazon.comの業績発表によると、Google Cloudと競合するAWSの売上高は28%増の127億4200万ドル、営業利益は35億6400万ドルだった。

 ムーンショット部門のAccess/Fiber、Calico、CapitalG、Chronicle、GV、Verily、Waymo、Loon、Wing、Xなどをまとめた「Other Bets(その他)」の売上高は14%増の1億9600万ドル、営業損失は11億3600万ドル。前年同期の営業損失は20億2600万ドルだった。Alphabetは1月、Other Betsに含まれる気球ネット企業Loonを解散した。

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