NECは4月5日、AIを活用してカメラの映像から「うずくまる」「倒れ込む」などの動作を見つけ出せる技術「オンデマンド行動検出」を開発したと発表した。事前に検出したい動作の参考として、AIに数秒のサンプル映像を読み込ませるだけで、被写体の向きや大きさが違っても目的の行動を見つけ出せるという。
監視カメラなどで撮影した映像と、サンプル映像に映っている人物の骨格の動きと照らし合わせて似た動きを検出する。ライブ映像からリアルタイムで動作を検出することも可能という。
うずくまる、倒れ込む以外にも「ボールを投げる」「手をアルコール消毒する」といった動作を検出できる。NECはこの技術の活用で、介助が必要な人や手指の消毒を行っていない人などを、商業施設などに設置したカメラの映像から速やかに見つけ出せるとしている。
これまで、AIを活用して映像から特定の行動を検出するには、AIに大量のデータを学習させる必要があり、準備などに時間がかかっていた。オンデマンド行動検出は少ないデータで目的の動作を検出できるため、これらの手間を減らせるという。
NECは今後、見守りサービスや映像編集といった分野での活用を目指し、実証実験を進めるとしている。
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