日本音楽著作権協会(JASRAC)は5月24日、デジタルツールを使って自宅などで楽曲を制作する“DIYクリエイター”向けに、クリエイター本人が著作権を管理しつつ、無断利用に対抗できるシステムを、2022年をめどに実用化すると発表した。
ブロックチェーンを使ったシステムで、従来のJASRACのシステムより簡便に使えるという。今年初め、DIYクリエイター31人と共同で実証実験を行い、課題を抽出した。今後、改善を進めていく。
ソニーグループと行っている、ブロックチェーン技術の活用に関する共同事業の一環。DIYクリエイター31人(うち13人はJASRACと管理委託契約済み)の協力を得て実験した。
DIYクリエイターは、抽象度や匿名性が高いペンネーム(エイリアス)で活動することが多く、楽曲の無断利用やなりすましにあった場合に、簡便に対抗できる手段がないという課題がある。一方で、既存のJASRACのシステムは、使用料分配の仕組みや楽曲登録が煩雑すぎるという問題もあった。
こうした課題を解決するため今回、ブロックチェーンを使った存在証明機能付き楽曲情報管理ツールのプロトタイプを構築。このツールに登録した情報を起点に、JASRACを含む音楽関係のさまざまなパートナーとデータを連携させ、各種申請や登録、契約を定型化・簡素化したという。
このシステムをクリエイターにレビューしてもらい、その結果などを踏まえ、機能追加・改善を行っていく。
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