Boxのビジネス向けプランは、「Starter」「Business」「Business Plus」「Enterprise」の4プランが代表的だ。実際には、導入する企業に応じて機能をカスタマイズできるものや、APIコール数などに応じて課金されるプランも存在するが、今回はこの4プランをBoxのビジネス向けプランとして扱う。
Boxのビジネス向けプランのうち、月額1800円の「Business」以上はストレージ容量が無制限だ。ビジネス向けプランは最低でも3ユーザーでの利用が条件となっているため、ここでは家族3人でクラウドストレージサービスを共有することを考えてみよう。
なお、Google Oneは契約者自身に加えて5人のファミリーメンバーを追加可能で、追加料金無しで最大6人までGoogle Oneの保存容量を共有できる。
BoxのBusinessプランを3ユーザーで契約すると、月額料金は3ユーザー分の5400円となり、5400円から容量無制限のクラウドストレージサービスを利用できることになる。
これに近いGoogle Oneのプランは月額6500円の10TBプランとなることから、家族3人で10TB以上を利用する見込みがあれば、BoxのBusinessプランを家族でまとめて契約するメリットがあるようにも感じられる。
Google フォトからの移行先を検討するという記事の趣旨からは外れてしまうように思えるが、こうして見ると家族それぞれではなくまとめて同じサービスを契約するのも、解決方法の一つと考えられるのではないだろうか。
上記した例は極端な例で、家族3人で10TBも使うような家庭は考えにくい。BoxとGoogle Oneを比較した場合、利用できるBusinessプランの月額5400円に近いプランが、Google Oneの10TBという大容量プランであることから、Boxは初めからビジネス用途に絞った展開をしていることが分かる。
Google Oneのプランでは、月額1300円の2TBのプランの次にストレージ容量が多いプランが10TBプランであることから、その中間を求めるユーザーに対して、Boxは容量無制限を提供しているようにも見える。各サービスのデータも容量にカウントされるGoogleとは異なり、純粋な容量で使用できる点でもBoxに分がある。
いずれにせよ、写真だけのバックアップという目的で考えると大容量プランは持て余してしまうようにも思える。ただ、Googleのストレージに関しては写真が検閲されるという話も有名で、自身の子どもの水着写真が児童ポルノと判定され、アカウント停止処分を受けてしまったという報告もあるため、留意しておく必要がある。
一方で、Boxはビジネス用途での利用を想定したセキュリティ面の強さが特徴のクラウドストレージ。暗号化や二要素認証も備えているため、プライバシーなどを保護しながらオンラインストレージを使いたいというニーズにはマッチしたサービスといえそうだ。
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