AIシステムを開発するHACARUS(京都市中央区)と動物用医薬品を製造するDSファーマアニマルヘルス(大阪市中央区)は6月10日、動物の肉球(足裏)から心電を測定し、AIで心臓の異常を解析するシステムを開発したと発表した。動物を測定装置の上に立たせるだけで心電図が取れるため、動物の負担にならず、AIでその場で解析結果を表示できるという。獣医師を中心に、まずは犬向けのシステムを試験的に提供する。
心電の測定部分はシート状になっており、4枚のシートそれぞれに各足が乗るように動物を立たせることで、対象の心電を測定できる。従来、犬の心電測定は犬を横向きに倒し、体に電極をつけて行っていた。今回の測定装置は動物にストレスがかからない他、測定にも特別な技術を必要としないことから、動物病院への導入ハードルが低いことも特徴だという。
測定時間は1分程度。測定した心電図は、日本獣医循環器学会の動物循環器認定医による、疾患情報と心電データをひも付けたデータベースを学習したAIで解析するとしている。結果は4段階で表示され、その場ですぐに確認可能という。
心臓病は、犬の死因の中で、2番目に多い要因といわれている。そのため健康診断などで、特に早期発見が望まれる病だ。しかし、従来は犬を寝かせて電極貼らなければならないことに手間がかかることや、経済的な負担から飼い主が検診を望まないケースもあったという。
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