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Apple基調講演の“主演俳優”、クレイグ・フェデリギ上級副社長にFaceTimeインタビューして分かった「集中」と「境界線」(2/2 ページ)

» 2021年06月11日 17時09分 公開
[大石結花ITmedia]
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 「おやすみモード」はこれまでも存在していましたが、全ての通知がオフになってしまいます。それに対して新しい集中モードでは、仕事に集中したいときにはSlackやメールなど同僚からの通知をオンにしておきたいけど、友達から届く週末の遊びへのお誘いLINEは、またあとで見たい……というようなユースケースに細かく対応できます。

 このような機能をうまく使うことによって、いろいろなコンテキストの通知によって毎回集中力を切らされてしまうのではなく、「境界線」を引き、今この瞬間に必要なものと必要でないものをはっきりさせられそうです。

 また、集中モードをオンにしているときにはそのステータスをメッセージのアプリなどに表示することができます。これはもちろん設定でオフにすることも可能なのですが、他者の「境界線」も尊重するきっかけにもなるかもしれません。

 フェデリギ氏は「自分自身を大切にすることが、最高のプロダクティビティーを生み出す」とした上で「Appleの製品を通して、人々が自分自身の時間を作る手助けをしたい。われわれの製品はそのような影響を与える機会があります」と語りました。

photo FaceTimeで会話する筆者とフェデリギ副社長

 新しい機能やハードウェアに目が行きがちですが、製品開発の裏には、人生という長距離走をテクノロジーを便利に使いながら、健康に走り続けるためのマインドセットがあるのだというAppleのメッセージを、彼の言葉から感じました。

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