2画面と大画面、好みは人それぞれと断った上で、筆者としてスマートフォンの進化を感じたのはLGの2画面だ。それは画面の数ではなく、2つの画面でアプリが同時に動作する、という点にある。
1画面が大画面になると視認性や操作性は向上するものの、基本的にはスマートフォンとタブレットの違いのような、画面の大きさという単純な違いによるところが大きい。一方で2画面でそれぞれのアプリが個別に動作すると、1画面ではできなかったや大画面ではできなかった新しい使い方が生まれる。
例えばスケジュール調整なら、メッセンジャーでリアルタイムにやりとりしながら別の画面で同時にカレンダーをチェックできるし、地図で現在地を確認しながら飲食店の情報を調べることも可能だ。
もちろん、1画面でもアプリを都度切り替えれば同じことは実現できる。しかし、2画面同時を一度体験してみると、マルチタスクでの切り替えがどれだけ面倒な作業でストレスがたまるのかということに気付かされる。
スケジュールの調整1つを取っても「予定とメッセンジャーの両方を同時に確認できている」確実さと、「カレンダーの予定を一瞬記憶しておいて、その内容をメッセンジャーで伝える」という不確実さの違いは大きな差だ。
また、マルチタスクの場合、アプリによっては切り替えのタイミングで再読込されてしまって操作がリセットされる、ということもあるため、マルチタスクが2画面同時の完全な代替になるわけではない。
PCで外付けディスプレイを使ったことがある人なら、複数のウィンドウを別のディスプレイで表示することの便利さを体験しているだろう。2画面スマホのメリットもこれに近いのだが、PCの場合は、1画面に複数のアプリを同時に起動できるので、1画面でも「アプリの同時表示」が実現できている。
対してスマートフォンの場合は原則として1つの画面に1つのアプリしか表示できないため、2画面でアプリを同時に表示できるメリットはPC以上に大きい。
LGの2画面スマートフォンは、2画面であるということ以上に、よりスムーズな真のマルチタスクを実現したことが最大の価値である、と筆者は考える。
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