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ペンライトを振るとアイドルの衣装が光り、動きが持つ手に伝わる ライブでアイドルと身体的に同期する手法、埼玉大が開発Innovative Tech(1/3 ページ)

» 2021年08月06日 11時19分 公開
[山下裕毅ITmedia]

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 埼玉大学 小林研究室の研究チームが開発した「Enhancing Multimodal Interaction Between Performers and Audience Members During Live Music Performances」は、ライブコンサートに参加する演者と観客との一体感を向上させる双方向支援システムだ。

 演者の動きが観客のペンライトへ振動や光で伝わり、観客の振ったペンライトの動きが演者の衣装を光らせる。観客はお気に入りの演者と同期した状態で応援できるという。

photo ライブコンサートにおいて、演者と観客を身体的に同期する付加価値で一体感や高揚感の向上を目指す

 これまでにもライブコンサートは、観客がペンライトを使ったり、同じ掛け声やダンスを行ったりなどで双方向の動きを生み出してきたが、さらにもう一歩踏み込み、身体的同期を付加することで、より高い高揚感の共有を支援するのが本システムの狙いだ。

 システムは主に、観客が持つペンライト型デバイスと演者の衣装で構成。ペンライトは加速度センサーや振動モーターなどを内蔵し、衣装には約200個のLEDを組み込み、加速度センサー搭載リストバンドを装着する。

photo 改造したペンライト型デバイス
photo LEDや加速度センサーを搭載した演者の衣装
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