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14日豪雨、気象庁に「過去最大のアクセス」で閲覧障害 システム強化など対策

» 2021年08月23日 10時25分 公開
[岡田有花ITmedia]

 気象庁は8月20日、九州北部などに特別警報が発令され、豪雨被害が発生した14日の昼ごろ、同庁のWebサイトにアクセスが集中して閲覧しづらい状態になったことについて、原因と対策を発表した。

 「過去の災害時における最大規模のアクセス集中に耐えられるよう対策をとっていた」が、それ以上のアクセスがあったという。

画像 気象庁のニュースリリースより

 障害は14日午後0時40分ごろから発生。想定以上にアクセスが集中し、システムの処理能力が追いつかなくなった。同庁はTwitterでアクセス障害を告知し、国土交通省やNHKの防災サイトを閲覧するよう呼び掛けた。

 対策のため、15日と20日に緊急でシステムを強化。コンテンツの軽量化やシステム設定の見直しによる負荷軽減を行い、14日並のアクセスが集まっても耐えられる処理能力を確保したという。

 気候変動により気象庁の役割が大きくなる一方で、同庁の予算は近年、横ばいか縮小傾向だった。同庁は、サイトのCDN運営費を稼ぐため、サイトへの広告掲出する異例の取り組みを行う(災害時は掲出休止)など、予算確保に追われている。

 赤羽一嘉国土交通相は20日の記者会見で、相次ぐ自然災害を受け「気象庁の予算と人員確保に全力で取り組みたい」と述べた。

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