「誰でもたった1分で1万円の現金をラクラクGET! - 消費者庁」──今、これにヒットするようなキーワードをGoogleで検索すると、このような検索結果が表示されるようになっている。
ドメインは消費者庁のもので、あたかも消費者庁が詐欺的なページを公開しているかのようにも見える。しかしリンクをクリックしてみると、「『誰でもたった1分で1万円の現金をラクラクGET!』などとうたい多額の金銭を支払わせる事業者に関する注意喚起」というタイトルで注意を促すPDFファイルであることが分かる。
こんな現象が他の市区町村などのWebページを含め、各所で発生し波紋を広げている。
原因は、米Googleが8月24日(米国時間)に発表した検索結果の表示方法の変更にあるとみられる。同社は16日の週に、Webページのタイトルを生成する新しいシステムを導入したという。新システムは、HTMLのtitleタグをそのままページタイトルとして表示するのではなく、ページ内で目立つコンテンツなどを考慮したページタイトルを自動生成するというもの。
変更の理由について、同社は「タイトルがとても長い場合や、ページランクが上がると勘違いしてキーワードが無駄に詰め込まれている場合、『無題』となっていたりそもそもtitleタグがない場合」を例に挙げ、「titleタグは必ずしもページを適切に説明するとは限らない」とした。
変更後の全体的な傾向としては「読みやすく、アクセスしやすいページタイトルを生成する」としており、そのために「役立ちそうなサイト名を追加することがある他、非常に長いタイトルについては最も関連性の高い部分を選択する場合がある」という。冒頭の消費者庁のタイトルは、関連性や重要性が高い部分として詐欺的な文言のみが切り抜かれた可能性もありそうだ。
Googleは「他のシステムと同様に、われわれが生成するタイトルは必ずしも完璧ではない」とした上で「フォーラムへのフィードバックを歓迎する」としている。フォーラムには30日までに、正しいページタイトルが表示されない、それによりトラフィックが失われたと訴える声が相次いで寄せられている。
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