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中二病が役立つ? 予想外の災害でも乗り切る方法デジタル防災を始めよう(3/3 ページ)

» 2021年08月31日 19時52分 公開
[戸津弘貴ITmedia]
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中二病でも防災したい

 悲観的に準備する、暫定1位の対策など、どうすればいいのか分からないという人もいるだろう。そんな時は、中学校の退屈な授業の時、「この教室に突然テロリストが乱入したらどう対処するか」「空から女の子が降ってきたらどうするか?」「イケメンと曲がり角でぶつかったら?」「怪しい生き物に魔法少女になってと言われたら?」と想像を巡らせていたことを思い出そう。

 「突然の大雨で道路が使えなくなったらどうやって帰宅するのか?」「朝起きたら全ての交通機関が止まっていたらどうしよう」など、直近で起こりそうな困りごとで、最悪な事態を想像してその対応をイメージするだけでも「想像していたよりも事態は悪くない」と前向きに捉えられる。

 最悪の事態(困りごと)に対して、どうしたい(目的の設定)を行い、手段や労力、金銭などのコストを算出して、困りごとの解決や目的の遂行のためにどうすべきか、と考える。タクシーをどうにかつかまえてでも出勤する、リモートワークにする、いっそ休みにしてしまうなど、状況に応じた対応ができるのだ。

photo 暫定1位からバックアッププランを検討していくためのチャート

決断のための情報収集に必要なもの

 暫定1位を決めるにしても、バックアッププランを用意するにしても、情報がないと判断することができない。幸い、スマートフォンの位置情報をもとに、災害情報を提供するスマートフォンアプリがいくつかあるので、それをインストールして情報収集しよう。

  • NHKニュース防災:気象情報や災害情報の表示のほか、記者会見や災害報道のライブ映像など、TVやラジオがなくとも総合的な情報を入手できる
  • Yahoo!防災速報:位置情報を元に、注意報や警報のほか、ハザードマップや避難所情報などを参照できる「防災手帳」機能がいざというときに役に立つ
  • NERV防災:位置情報を元に、注意報や警報のほか、雨雲レーダー、気温や天気予報などの気象情報を表示してくれる。通知設定では、緊急地震速報のほか、地震情報や大雨危険通知など通知してもらいたい内容を設定できる。
photo NERV防災アプリ

行動の選択肢を増やすために保険はかけておこう

 「命を最優先に」といっても家財が失われたら生活が立ち行かない、日常に戻れないということもある。だが、そのために避難をためらったり、家財を取りに戻って避難が遅れては本末転倒だ。

 火災保険などで家財の補償がある場合、最低限お金の心配をせずに避難の判断ができるし、災害後の日常への復帰が容易になる。全てをかついで逃げることはできないので、保険をかけておくのも一つの防災といえるだろう。

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