日本銀行(日銀)は9月1日、2024年度上期をめどに流通予定の新紙幣の印刷を国立印刷局東京工場(東京都北区)で始めた。1840年生まれの実業家、渋沢栄一の肖像画が印刷された新1万円札については、実物の写真も同日に公開した。新札には偽造防止のため、国の銀行券として世界で初めて3Dホログラムを採用したという。
現行紙幣に採用しているホログラムは見る角度を変えると、見えるものや色が変わるというものだが、新紙幣では見る角度を変えることで、肖像画が浮かび上がり、回転しているように見えるという。3Dホログラムは特殊な接着剤を使って紙幣に貼り付けるとしているが、詳細な印刷方法や開発期間は非公表。
同じく24年度に流通させる予定の新5000円札、1000円札にも採用する。印刷した新紙幣は今後、流通時に障害やトラブルが発生しないよう、ATMや自動販売機、レジなどの製造メーカーに、約2年半かけて段階的に提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR