YouTube視聴の認知度が一定のレベルを超えてマス認知の域に達しているというのは、数字や関係者のコメントがなくても、多くの人が肌で感じるようになっているだろう。
だが、それを裏付けるためにも、あと3つデータを出そうと思う。
前述・TVS REGZAへのインタビュー掲載と前後するように、東洋経済オンラインに以下のような記事が掲載された。
マーケット調査会社であるインテージの山津貴之氏による記事だが、こちらはスマートテレビ100万台からのログ分析に基づいたデータが示されている。こちらの調査では、アプリ(動画配信)の利用時間は1日1時間40分(2021年3月時点)となっている。民放キー4局との視聴率比較でも、YouTubeは朝のニュースの時間帯を除き、すべてでトップ視聴率を争うほどの利用率だ。
この状況は米国とも異なる。
以下のグラフはニールセンの調査による、「テレビにおける各メディアの視聴時間」情報だ。Netflixが7月に公開した2021年第2四半期(4〜6月期)決算資料の中で示したものを引用している。
米国の場合、配信(ストリーミング)はテレビ視聴時間の3分の1を占めている。この時点で日本より相当に「配信シフト」が進んでいることを示しているが、YouTubeは他より視聴時間が長いわけではなく、拮抗していることが分かる。
これは、日本では有料配信が発達途上であるだけでなく、YouTubeがより強く映像メディアとして先に家庭に浸透している、という事実を示してはいないだろうか。
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