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» 2021年09月22日 21時38分 公開

iOS 15、設定によっては携帯4キャリアの一部サービスに悪影響 “カウントフリー”でもデータ容量消費など

AppleがiOS 15と併せて提供を始めた「iCloud+」のプライバシー保護機能「プライベートリレー」において、携帯キャリアの一部サービスに影響が出ている。

[山川晶之,ITmedia]

 米Appleが「iOS 15」と併せて提供を始めたクラウドストレージ「iCloud」の新サービス「iCloud+」には、新たなプライバシー保護機能として「プライベートリレー」が実装されている。一方、この機能により一部のサービスが使えなくなるとして、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の携帯4キャリアは注意を呼び掛けている。

 プライベートリレーは、Safari使用時にIPアドレスや位置情報、閲覧履歴などを秘匿したまま通信できるプライバシー保護機能。iCloud+向けのメニューのため、デフォルトではオフになっている。

NTTドコモは「dアカウント」関連で影響

 ドコモでは、プライベートリレーの影響として、dアカウントの「パスワードの確認」「2段階認証の設定」「dアカウント利用履歴」「ID発行」など6つの機能が利用できなくなる他、「iチャネル」の一部サービスが利用できなくなるという。

「dアカウント」の影響範囲

 利用できない理由として同社は「iCloud側の機能により制限が掛かり、ドコモのサービスが制限の対象となるため」としている。今後については「Apple社独自の機能なので、ドコモ側での改修は予定していない。サービス利用時に影響がある場合は適宜オフにして利用していただく」としている。

KDDIでは「メール初期設定」が利用不能に

 KDDIでは、キャリアメールなど3つのサービスに影響が出ている。キャリアメールでは、初期設定用Webサイトが利用できなくなっており、設定時にプライベートリレーをオフにしてアクセスする必要がある。フィルタリングサービス「未成年ウェブフィルター」も利用できないという。

 同社に確認したところ、2019年9月18日に提供を始めた料金プラン「auフラットプラン7プラス」にも影響があるという。Twitter、Facebook、Instagram、+メッセージの4サービスを使ってもデータ容量を消費しないプランだが、Safariからアクセスした場合に限りデータカウントの対象になる。

 同社では、該当サービスを利用する際には、プライベートリレーをオフにするようにアナウンスしている。auフラットプラン7プラスに関しては、4サービスについてはアプリからの利用であればデータ容量を消費しない他、プラン自体も提供開始から12日ほどで受付を終了したため、影響があるユーザー数は限られるようだ。

ソフトバンクは「動画SNS放題」加入でも対象サービスでデータ消費

 ソフトバンクでは、YouTubeなど対象の動画サービス・SNSを使ってもデータ容量を消費しない「動画SNS放題」を一部の料金プラン向けに提供(現在は受付終了)しているが、プライベートリレーをオンにして対象サービスを利用すると容量を消費してしまうという。ただし、全面的に影響を受けるのはSafariからのアクセスで、アプリは一部のみカウントの対象になる。

 他には、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOで提供するフィルタリングサービス「ウェブ安心サービス」も利用できなくなる。各サービスとも利用するには、プライベートリレーのオフを案内している。

 これらのサービスが影響を受ける理由として同社は「プライベートリレーにより、自社のネットワーク設備が通信内容を確認できないため、通信内容に応じたコントロールができなくなる」とコメントしている。

「楽天Link」で音声通話するとデータ容量を消費

 楽天モバイルはコミュニケーションアプリ「楽天Link」を使うことで、音声通話やメッセージの送受信を無料にしている。楽天Link同士のメッセージ送受信であれば無料になっていたが、プライベートリレーをオンにすることで、楽天Linkでの音声通話、メッセージ送受信に使う通信でデータ容量を消費してしまうという。残っているデータ容量や各種手続きにアクセスできる「my 楽天モバイル」内の通信もデータ容量を消費する。

 同社では、対処方法として楽天Linkを使った音声通話やメッセージの送受信をする際は、プライベートリレーをオフにするよう案内している。

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