このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
東京工業大学と英University College Londonの研究チームが開発した「Beaming Displays」は、離れた場所に設置したプロジェクターから映像を眼鏡型ARディスプレイに投影し、実世界に重ねて表示させるシステムだ。
通常のARディスプレイは眼鏡のように装着するため、光学部品、センサー、コンピュータ、バッテリーなどを組み込むと同時にコンパクトさも実現しなければならない。このため、処理能力、電力消費、発熱などの問題が避けられない。
Beaming Displaysは、画像生成部である光学部品、センサー、コンピュータ、バッテリーを接眼部から物理的に分離し、画像生成部のプロジェクターと受動的なウェアラブルヘッドセットの2つで構成。少し離れたところに設置するプロジェクターからウェアラブルヘッドセットに画像を投影する仕組みだ。
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