MacBook Proにノッチを投入した理由は2つあると考えられる。1つは、入れてもあまり影響がないから縮めてしまおう、というもの。
Macでは画面上部がメニューバーに占有されており、その中央部はおおむね利用されていない(自動で隠すことはできる)。ディスプレイ部分の上のベゼル部分にさらにカメラスペースを確保するくらいなら、ディスプレイに張り出させて、筐体を縦方向に縮小しようという考えだ。このデザインにより、上部ベゼルは3.5mmと、旧モデルの60%薄くなったという。
また、メニューバーはノッチを取り囲むように自動配置されるので、表示領域は変わらず、ダークモードにしておけばノッチは周囲に溶け込んで目立たなくなるとAppleは説明している。
もう1つは、ノッチにカメラを搭載すれば、ビデオ会議で相手と視線が合いやすいから。センターフレームによって、ユーザーが左右に動いても自動的に追従して自分を中央に配置してくれはするが、目線までは修正してくれない。視線を修正する技術もあるにはあるが、最初から視線が画面上の相手を見ている方が自然だ。
カメラユニットがディスプレイの中に、すなわちノッチの中にあれば、視線も自然になる、というわけだ。ビデオ会議では、顔の下半分が切れていたり、視線が変な方向だったりするノートPCユーザーと会話することが多いが、新型MacBook ProのFaceTimeカメラなら、相手の目を見た、より自然で礼儀正しいコミュニケーションが取れるかもしれない。
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