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» 2021年11月03日 03時38分 公開

Microsoft、GPT-3をAzureで使える「Azure OpenAI Service」を招待制で開始Microsoft Ignite

Microsoftは自然言語処理モデル「GPT-3」をクラウドで利用できる「Azure OpenAI Service」を発表。Azure上でノーコード開発や長文要約ができる。まずは招待制で開始する。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Microsoftは11月2日(現地時間)、オンラインイベント「Microsoft Ignite」で、大規模自然言語処理モデル「GPT-3」をクラウド上で利用できる「Azure OpenAI Service」を発表した。有害な目的で使われたり不要なものが生成されたりするのを防ぐため、まずは招待制で提供を開始する。

 GPT-3は、Microsoftも出資する非営利の米AI研究企業OpenAIが開発し、Microsoftがライセンスを取得した大規模自然処理言語モデル。自然言語をソフトウェアのコードに変換したり、長文を短く要約したり、質問への回答を作成したりできる。

 OpenAIは2019年に先代に当たる言語モデル「GPT-2」を発表した際、フェイクニュース生成やなりすましに悪用される懸念から一般には公開しないとしていた(その後公開した)。

 GPT-3は昨年からOpenAIが管理するAPIを通じて公開されている。これをAzure上で利用することにより、顧客は重要なセキュリティ、コンプライアンス、性能、信頼性、規模の要件などのニーズを満たせるとMicrosoftは説明する。

 OpenAIのサム・アルトマンCEOは発表文で、より多くの人がGPT-3を利用できるようになれば、モデルの機能がさらに向上するので、「可能な限り広くスケーリングする方法を見つけたいと思っていた」と語った。

 Azure OpenAI Serviceの顧客は、例えば、膨大なカスタマーサービスのログから苦情を抽出して問題点を開発チームに提示し、システム改善に反映させたり、ブログの書き出しに向くコンテンツを自動生成したりできる。

 Microsoftは活用例として、スポーツフランチャイズが自然言語をプログラムに変換することでファン向けのアプリを開発し、試合のライブ配信の解説のトランスクリプト(音声文字変換)をそのアプリで表示したり、ファン向けのブログのコンテンツを生成したりする方法を紹介した。

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 GPT-3を含む大規模言語処理モデルは、インターネット上の膨大なデータでトレーニングされている。こうしたデータには、人種差別的な言葉や個人を特定できる情報なども含まれる。Microsoftは、GPT-3が有害な目的で使われることを防ぐ保護手段を提供するのが重要で、それが招待制でのサービス提供の理由だとしている。

 また、コンテンツのフィルター処理とモデレーションのためのツールも提供する。フィルターは、顧客が構築するサービスに向く言葉遣いや表現を整える。「ゲームキャラ用と経営幹部向けブログでは適する言語が違う」。モデレーションは、乱用や誤用の可能性のあるケースを特定し、安全監視と分析を提供する。


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